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東京駅で就活を★辰野金吾とフェイディアス★自己理解のヒントだよ

2012-09-30 08:58:28 | 日記
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◆芸術の秋だね◆

9月の締めくくりは職業選択と「見えない偶然」について勉強してみよう。



来月1日に復元イベントのある東京駅駅舎の建築家、辰野金吾のひ孫で一級建築士の辰野智子さんが大学卒業後、最初に紹介された就職先は、『辰野金吾の弟子の孫の事務所』だったという偶然。


仕事選びには時々そんな「見えない偶然」が後押しするものなんだ。
ここからいろんなヒントを紡いでいこう。


★★★定期更新は★★★
9・10月も原則週2回(水・日)+増刊で予定です。
★★★☆☆☆☆★★★


■時代を超えて師弟関係が逆転

冒頭の話を詳しく紹介しますね。

※※※

智子さんが建築家を志したきっかけは、日本近代建築の祖と呼ばれた曽祖父(辰野金吾)ではない。
高校時代、オーストラリアの首都キャンベラが人工都市だと知り、都市計画に興味を持った。
進んだ大学で指導を受け、紹介された就職先が辰野金吾の弟子だった横河民輔の孫、横河健の事務所だった。

「時代を超えて師弟関係が逆転した」と周囲は面白がりつつ、祝福してくれた。

曽祖父につながる見えない糸に導かれ、智子さんは建築の魅力にのめり込んだ。

※※※
読売新聞2012.9.27都民版記事から


仕事選びにまつわる見えない糸というものが

偶然を装って進路の手助けをすることもあるんだ。



~・~・~

曽祖父から、ひ孫へという「見えないつながり」ということを
自分の中に流れる「血筋・伝統・文化」の再認識と置き換えて

就活の自己分析・自己理解のヒントにしてもいいかと思うよ。


見えない先祖が必ず見守っていてくれる、ということを
期待しておくこともいいことだね。

~・~・~

→決してオカルトの考え方でもないので
経営学で有名なドラッカーが紹介している話を最後に紹介しよう。


■フェイディアスの教訓



※※※

紀元前440年ころ、ギリシャの彫刻家フェイディアスはアテネの神殿の彫刻を完成させた。
フェイディアスが仕事の請求書を出すとアテネの会計官は支払いを拒んだ。

「彫像の背中は見えない。誰にも見えない部分まで彫って請求してくるとは何ごとか」


フェイディアスは次のように答えた。
「そんなことはない。神々が見ている」

※※※
ドラッカー「プロフェッショナルの条件」から抜粋

ドラッカーはこの話を知ってから
プロフェッショナルの仕事において

「神々しか見ていなくとも、完全を求めなければならないものだ」
ということを肝に銘じてきたという。


~・~・~


地上の出来事を、天上の神々が見ているのだという認識は
亡くなった過去の人たち、先祖もまた同様に

地上の我々を見ているということでもありましょう。


見られているということは
応援してくれるということです。


亡くなった曽祖父が、見えない糸で、ひ孫の仕事を応援するように
我々は血筋の中にたくさんの応援団がいる※ということを信じてみよう。



※こういうセンスは
イギリス発祥の近代民主主義の原点でもあります。
過去ブログも参照ください
↓2010.8.13
お盆の季節に◆チェスタトン◆死者の権利を尊重するとは?



明日2012年10月1日正式開業の東京駅駅舎を眺めて




ではまたね。





★★
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1 コメント

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フェイディアスの教訓 (tarebon)
2012-09-30 11:17:41
ドラッカー本の紹介で取り上げられていることも多い有名な箇所ですので、ぜひ原書「プロフェッショナルの条件」(ダイヤモンド社)をご覧ください。


中国の古典でも楊震(ようしん:後漢の皇帝に仕えた)の故事で「天知る、地知る、我知る、汝知る」※という言葉があります。

「※あなたと私以外に知らない秘密だ」と言われた楊震が「そんなことはない、天も地も知るものだ」と言った。

フェィディアス風に言えば「神々が知っている」ということですね。

この世の視点だけで物事を考えたり理解していると視野は狭くなるようです。

神々の視点、死者の視点も意識しておくことは歴史や地域を問わず、人間にはいつでも大切なことだね。

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