今年は例年になく多くの方々から訃報のはがきを戴いた。
中でも印象に残るのが二つある。一つは親友のご主人からのもので印刷された文面の終わりに二行の添え書きがついていた。これが、ご主人の心情をとてもよく表していて読んで胸が熱くなるおもいであった。もう一つはニューヨークの30年の付き合いがある友からのものである。妹さんがなくなり地方の新聞に載せた訃報のコピーを送ってきた。これが長くて長くてまるで弔辞を読んでいるようであった。
死亡の報告は日本と変わりないが、出生から始まって学歴のこと仕事のこと社会への貢献、趣味等々。残された遺族については、五人の従妹の名前まで連なっている。
最期に本人の要望で葬儀は行わないが、キャンドルを好んだ本人のために、キャンドルを灯して彼女を忍んで欲しい、が結びとなっている。
初めての経験なのでこれが当たり前なのかどうかもよく分からない。
2週間後に迫っているクリスマスや新年のあいさつ状も送っていいものかどうか、とりあえずお悔やみの手紙だけは出したが他に何をしたらよいかも分からない。
文化・習慣の違いとはまさしくこのこと。(E)
冬の夜明け