鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第414回】 理念とビジョンこそがお客様との絆を深める源

2012年02月18日 | 住宅コンサルタントとして
個人的に思っていることを書きたいと思います。

日本の家は、正直まだまだのレベルだと思っていますし、洗練さが足りないと思っています。

家に居ても、心からくつろげない。
ワクワクしない。
片付かない。
動線が悪い。

30年、35年に渡って、住宅ローンを返済し続けるのに、
快適に時間を過ごせない家になってしまっては、お客様に申し訳がないですよね。

家族にとって家で過ごす時間が人生の中で一番長いのに、
洗練さに欠ける、もっさい家だと、ご家族(特にお子様)の感性も磨かれないような気がします。

昨年末、私はフランスに滞在していましたが、もう時間はあっという間に過ぎていきました。

街を歩いているだけでワクワクし、
道を歩いている人のファッションセンスに感激し、
レストランでの食事とサービス、空間に感動する。

イケてる空間で時間を過ごすことは、誰にとっても本来平等なはずの流れる時間の価値を
何倍にも高めてくれる感覚を覚えました。

だから、日本に帰って来て、改めて思うのです。
洗練された家、空間の中で、過ごせる人、家族が一家族でも多くならないかなぁ、と。

日本の家も、例えば数奇屋づくりの家、木や自然素材をふんだんに使って建てられた家などで、
非常に洗練された家は確かにありますが、かなり金額が高くなってしまいます。

また、木を使いこなせる技術のある工務店さんや大工さんはまだまだ居ますが、
そういう方の中で、センスがイマイチの方が結構多いと思っています。

施工技術はあるのですが、コーディネートセンスがイマイチだったりするわけです。
また、お客様が知りたがっている情報や知識に応えられなかったりするのです。

これって、メチャクチャもったいないですよね。

高い技術を活かした性能の高い家で、かつ洗練されている家。
そこで時間を過ごすだけで、ワクワクし、何だか楽しくなってくるような空間。
そうした家が、無理なく手が届く金額(月々の支払)で、多くの日本人に提供出来たとしたら、
絶対にいいなぁ、と思うのです。

地域の住環境のレベルが上がりますし、お引渡ししたご家族は幸せになるでしょう。
そうすることで、地域社会が少しずつ良くなり、敷いては日本全体が良くなると思います。

こうしたことが本当に実現出来たら、という想いで、
私は日々、コンサルタントというお仕事をさせていただいております。

クライアント企業様と、こうした良い住宅をたくさん供給していきたい、と思っています。

これが、自分が今の仕事をしている理由です。

そして、今、ありがたいことに、一緒にお仕事をさせていただけるクライアント企業様、
それから勉強会のメンバーの皆様からたくさんのご縁を頂戴しております。

今、ご縁を頂戴している皆様は、
少なからずこうした私の考え方に何らかのことを感じて下さっていると思っています。

逆に、ノウハウだけを求めておられた方、
それからおいしいとこ獲りをしたいと思っていた方とのご縁は途切れています。

そういう方を否定するわけではありませんが、
そういう方とは私自身、お付き合いをしたいとは思いません。

人と人との深い部分で、お付き合いしたい。
ビジネスライクという概念とは正反対の、心と心のお付き合いをしたいと思っています

こうした自分がこの仕事をしている理由(=理念)や目指すべきこと(=ビジョン)を明確にし、
それを発信し続けることで、それに共感し、深いお付き合いが出来るお客様が増えていく。

それが、商売の王道だと思っています。

皆さんは、なぜ今の仕事をしているのでしょう?
何を目指しているのでしょう?
こうしたことをしっかりと情報発信が出来ていますか?
コメント
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