鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第504回】 なぜ、粗利を改善しなくてはならないか?

2012年05月18日 | 住宅コンサルタントとして
ここ1~2年以内に、粗利益率は改善する必要があります。

これは、住宅業界に関するどの会社にも言えることです。

なぜ、利益率を改善しなくてはならないか、ということについて、まとめたいと思います。

今から15年前は、今とは比較にならないくらい、住宅関連の仕事はありました。

当時はまだ、総合展示場もそれほど多くありませんでしたし、
地元に密着した展開をしている会社は、見学会もほとんどやっていなく、モデルハウスも少なかったです。

さらに、家を建てたいと考えているお客様の絶対数は多かったですし、
ネットも全然普及していなかった・・・。

家を建てたいとお客様は思った時、どこに頼んだらいいのかが分からず、
結果として近隣の工務店さんや大工さんに頼まざるを得なかった時代だったのです。

しかしながら、今はお客様は「どんな会社に家づくりを頼めばいいのか?」ということに対して、
いろんな方法で住宅会社をリサーチ出来ます。

チラシやホームページはもちろん、CM、雑誌、フリペ、ネットの掲示板などです。

今、ご縁を頂戴しているクライアントで力がある会社の場合、
年間2000組以上の新規のお客様がモデルハウスにご来場されます。

力のある会社は、さまざまな手段を用いて、自社の情報発信をされています。

さらに家を建てる人が、15年前と比較して圧倒的に少なくなりました。

絶対数は減り、力のある勝ち組企業は、圧倒的な量の情報発信をされています。

こうしたことから、家を建てたいお客様にそれなりにたくさんご来場いただくためには、
やはり情報発信にお金を投資しなければいけないのです。

さらに、それをやったからといって、簡単にお客様がたくさんご来場して下さらないのです。
コツコツとやり続け、じわじわご来場数があがっていく感じです。

受注棟数が劇的に増える前提で経営を組み立てるのは、間違っています。
そんな簡単にすぐ、受注棟数は上がりません。
(じわじわと上がっていき、ある一定の段階でドーンと上がる感じです)

更に、マーケティングのために、昔と比較してある程度のお金をかけなくてはなりません。
事務所やモデルハウス、ショールームなどにも投資は必要です。

こうしたことを考えると、1棟の新築の受注、それから1件のリフォームの受注に関して、
ある一定の粗利を確保しておかなくては、目先のことしか出来なくなるのです。

更に2015年以降、住宅着工数がもっと減少した場合、
低粗利益率で受注してきた会社は、間違いなくやっていけなくなります。

利益に対する考え方を変えるのは、今しかないのです。

皆さんの会社では、適正利益を確保することが出来ていますか?
適正利益を確保するためには、どんなことが必要だと思いますか?
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