鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第510回】 勝負をかける

2012年05月24日 | 住宅コンサルタントとして
昨日はとあるエリアのサッシ販売店さんのコンサルティング。

元サッシメーカーの営業マンである私は、
やはりサッシ屋さんのコンサルティングに関しては、一際思い入れがあります。

首都圏や東海圏に住んでいる方は分からないかもしれませんが、
地方都市の衰退は、本当にひどいです。

私が長く住んでいた北海道の旭川市を例にとれば、
ピーク時と比較して建築確認申請数は半分です。

そして若かりし頃、旭川の俗に言う飲み屋さん街である、3・6の飲み屋さんのビルは、
何と8割以上が空きテナントという状況なのです。

これだけ衰退しているので、地方都市でサッシだけを販売していては、
ある一定の規模の会社さんは経常利益を出すことは本当に難しいと思っています。

そこで、このクライアントには、取引工務店さんの業績アップの支援だけではなく、
「自社でB2Cのビジネスを強化するしか、生き残る道は無いと思います」
とご提案させていただきました。

そして、社長をはじめメンバーの皆様がリフォーム事業に参入することを決断され、
経験ゼロ、ノウハウゼロの状態からスタートしていただきました。

イベントを開催し、新規のお客様に対する接客のやり方。
接客した後の現調アポの取り方。
現調時にやるべきこと。
見積の提出の仕方。
保留したり延期している管理客へのアプローチ。

こうしたことを一つずつマスターしていただき、
最初はなかなか結果が出なかったですが、徐々に感覚的に営業手法をマスターしていただきました。

イベントでの来場も、当初は70組前後だったのですが、
直近では200組を超えるお客様にご来場していただくまでに。。。

そして2年目にして1億を突破。
3年目で2億が見えてきたので、ショールームをつくっていただくことを提案し、
社長の決断により、自社敷地内にショールームをつくっていただくことを決断していただきました。

6月にオープンする予定ですので、昨日オープン前の確認をさせていただいたのですが、
70坪の面積の中に、キッチン7台、バス4台、洗面やトイレも5台を展示していただいています。

通常これだけ詰めて展示すると、圧迫感があるのですが、
これまた配置の工夫により、開放感があるのです。

さらにファサードの演出も効果的に出来る建物ですので、
最終何をすべきかをお打合せさせていただきました。

リフォーム事業参入に関して、そしてショールーム設置に関して、
100%成功する保証は無いにも関わらず、このクライアントの社長はご決断して下さいました。

これは、なかなか出来ることではないと思います。
実際、勝負どころで決断出来ない経営者をこれまで何人も拝見してきました。

この社長の、男の決断に何としても応えたい。
信頼して下さる方には、絶対に恩返ししたい。

そんな気持ちでいっぱいになった1日でした。

もちろん、今期、来期は素晴らしい結果になることは間違いありません。

その理由は何故か?

それは、このクライアントが、決定したことを徹底してやり切る会社だからです。
オープンイベントがある6月のお客様のご来場数と、
その後の7月、8月、9月の業績が楽しみです。
コメント
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