鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第505回】 「やり方論」にしか興味が無い経営者が、ダメな理由

2012年05月19日 | 住宅コンサルタントとして
このお仕事をさせていただいていると、経営者にもいろんなタイプの方がいることが分かってきます。

そして、経営者としてとても大切なことは、経営者自身の能力はもちろんなのですが、
能力よりも素直さの方が重要だと個人的に思っています。

というか、コンサルタントにコンサルティングを依頼する上で、経営者自身が素直でなければ、
コンサルティングの依頼そのものが時間とお金の無駄だとも思っています。

振り返ってみて、業績が上がっているクライアントの経営者の皆様は、本当に素直です。

お付き合いが始まった頃と数年経過した現在では、
会社の雰囲気やマーケティング、商品、営業手法も大きく変革されています。

表面的な部分ではなく、経営トップや幹部の皆様がこちらの提案を素直に受け入れて下さり、
考え方が変わった上で、行動が変わっているという感じです。

今の時流に合った考え方に変わっていただくからこそ、
いろんな施策提案を受け入れて実行に移した時に効果が出ますし、
その効果が一時的なものではなく、継続するのです。

そして、自分達の商圏内に自社のブランドイメージが出来上がっていくのです。

結果が出ているクライアントは、そのエリアエリアで自社のブランドイメージが、
しっかりと出来ていたり、いままさに出来つつある、という感じです。

一方、お付き合いをさせていただく中で、上手くいかない会社さんも、残念ながらあります。

そういう会社さんに共通するのは、根っこの考え方は変えたくないし変わらない。
でも、成功している他社の事例、やり方だけを知りたい、という思考があることです。

いわゆる、「やり方論」「ノウハウ」「テクニック」だけを求められる体質なのです。

根っこの考え方は、変えようとしていない。
ご本人は、そういう感覚は無い(=悪気はない)のですが、

「なぜ、こういう接客をしなければならないか?」
「なぜ、こういうマーケティングをする必要があるのか?」
「なぜ、これだけの粗利益をいただかなくてはならないか?」

という部分の話をしても、ピンときていなかったり、聴いていないのです。

それよりも、

「どうやったらいいのか、その部分だけ教えて下さい」

というように、「やり方論」に意識が集中しているのです。

こういう思考の方は、一昔前はそれなりに成功したのですが、
これからの時代、うまく経営の舵を切っていくことは出来ないと思います。

その理由は、「なぜ」の部分の理解が薄いと、行動や言葉に深さや一貫性が伴わないからです。

ブレまくった経営になってしまうのです。

一貫性が無く、継続性が無いから、ブランドイメージが地域に出来ていかないのです。

地域内で業績が上がっている会社が1~2社、あると思いますが、
そういう会社に共通しているのは、軸がブレていないということです。

そして経営者が、考え方からしっかりしている、ということです。

あなたは、やり方論好きな経営者になっていませんか?
「なぜ?」を普段から意識していますか?
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