鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第532回】 ジリ貧になる責任は、経営者にしかない

2012年06月15日 | 住宅コンサルタントとして
経営者の仕事とは、一体何なのでしょう?

起業してすぐの間は、一人何役も実務をこなさなくてはなりません。

仕事を外部から頂戴してくる営業はもちろんのこと、
商品開発や発注、積算、デリバリー、企画など、
自社のさまざまな業務の大半の仕事をこなさなくてはならないでしょう。

しかしながら、実務をこなすことは、経営者の仕事ではありません。

航海に例えるなら、経営者は船長です。
目的地に向かうまで、今日はどこまで進むのかを決定したり、
どの航路を通るのかを選択したり、
エンジンで走行するのか、風の力を利用して走行するのかを決めたりすることこそが、
船長の役割だと思います。

帆を上げ下げしたり、料理を作ったりすることが船長の仕事ではありません。

いろんな会社さんがありますが、少なくとも実務だけをやっていればいい、
とお考えの経営者は、本来の役割を果たしていないと思います。

経営者の仕事は、目的地を決め、
その目的地にどういう航路、手段でたどり着くかを決める、
と言えるかもしれません。

しかしながら、経営者の中には、自社の将来像を描けず、
ただただ石橋を叩いて叩いて、失敗しないことだけを考えている人もいます。

失敗しないよう、調査、検証するのは良いのですが、
結局のところ何の決断もしないし、何のリスクも取らないのです。

結局、現在の場所から動いていないのです。

でも、お客様も同業他社も日々動いていますから、
自分たちだけが取り残されるのです。

そして、こういう経営者に共通して言えるのは、決断力が無い、ということです。

決断すること自体がリスクを伴うので、決断を出来る限り先延ばしにしようとするのですが、
他の方から見れば、何も決断せず、現状維持でいることが最大のリスクなのです。

そして、こういう会社は、大きな失敗もしないのですが、
毎年、着実に縮小し、ジリ貧になっていくのです。

経営者の仕事を定義するとすれば、皆さんはどう定義しますか?
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