鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第2402回】 粗利益額で決まるからこそ・・・

2017年07月28日 | 住宅コンサルタントとして
経営は粗利益額と販売費および一般管理費(販管費)の差で決まります。

自分たちの販管費を超える粗利益額を稼ぎ続けなくては、企業は存続していけないのです。

人口が年々減っていく。
ということは、市場全体では、新築の着工は減っていくということです。

もちろん、シェア15%程度はトップレベルの会社であれば、取得することは可能でしょうが、
それでも市場内でシェアを上げ続けることは難しい。

ここで重要なのは、受注棟数を上げるとか、売上を上げるという発想よりも、
粗利益高を増やしていくという発想です。

要するに、粗利益率の改善が重要になってくるのです。


粗利益率の改善というと、
仕入額を下げ、発注単価を下げる、ということばかり考える経営者が多いのですが、
工程管理がいい加減だったり、段取りが悪い会社はそれだけでは粗利益率は改善しません。

というよりも、住宅会社の利益改善で最も重要なのは、
着工前に全ての仕様を確定させることなのです。

着工前に全ての仕様を確定させ、どこに何を施工するのか?
そのために必要な材料や施工図を事前にしっかりとスタッフや職人さんで考え、
情報の共有をすることなのです。

そして着工前に協力業者さんに発注書を切る。
価格の交渉もする。

そして事前に自分たちがイメージしたとおりに現場が進んでいるのかをチェックするのです。

イメージと異なることが発生したら、それは自分たちのイメージが甘いということ。

そのイメージと実際の現場でのズレを修正し続けることで、精度が上がってきます。

で、現場が終わった後、実行予算と発注単価を付け合せを実施し、
実行予算通りに済んだのか、それとも実行予算を上回ったのは何かをチェックするのです。

こうしたことを繰り返し、発注の精度を上げていくのです。

粗利益率、粗利益率を改善しておかなければ、この先、本当に大変な時代が来ます。
また次の投資の原資もできません。

粗利益額で経営は決まるからこそ、利益率のはこだわりたいものですね。
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