住宅会社が順調に成長していくと、競合するケースが増えていきます。
そして、ライバル会社と競合が激しくなる中、
ライバルに勝てるように商品力を磨いたり、
営業力を強化したりしていく中で、
いつの間にか営業マンがお客様に対し、
商品の話ばかりしてしまう、ということが起こったりします。
断熱性能、気密性能、耐震性能などの性能面や
標準に含まれる仕様、価格であったり・・・。
これは正直、結構まずいことです。
商品のことをどれだけ力説しようが、
お客様は商品の細かな差などあまり理解できません。
目に見えたり、体感できる状態だとイメージできるのですが、
注文住宅の場合、基本的に図面や写真、動画をベースに
お客様と打合せをしていくので、
お客様が自社の商品特徴を完全に理解することは難しい。
もちろん、商品の価値を体感していただくために、
モデルハウスや実際の建物を見ていただくのですが、
それでもお客様は解像度高く理解することは難しいのです。
商品の話しかしない営業マンに当たった場合、
お客様はどの会社に頼むかを決断する際、
判断材料が価格、もしくは価格を分母にし、
分子に仕様や性能を持ってきたもの(≒価値)となります。
要するに、価格かコスパで住宅会社を選ぶことになります。
住宅会社として永続し、建てて下さったお客様に責任を果たすには、
健全経営をおこない、かつ組織の平均年齢を若くすることが求められます。
それらを実現するには、適正な利益が必要なのです。
ところが、価格そのもの、もしくは価格に対する性能や仕様の良さで
ライバル会社と戦っていると、どうしても価格を下げざるを得なくなり、
適正な利益を得ることが難しくなってきます。
ですから、価格、もしくは性能・仕様/価格(≒価値)以外の物差しを
我々はお客様に提供しなくてはなりません。
そこでポイントとなってくるのが、
会社の考え方、理念、ビジョンをお客様にお伝えし、
お客様に好印象を持っていただくこと。
もっと言えば、会社の考えに共感していただくこと。
ここをクロージングの前にしっかりとやっておき、
価格や性能・仕様/価格(≒価値)以外の物差しを
お客様に提供できるのかがポイントとなってくるのです。
目先の受注を高めるために、値下げをして売りやすくすることを
弊社はクライアント様におススメしません。
そんなことでは経営を永続させることなど不可能だからです。
適正な価格で買っていただけるお客様を
どれだけ創出することができるのか?
それには、しっかりと会社の理念やビジョンをお伝えし、
価格や価値以外の破断軸を創れるかどうかにかかっているのです。
だから商品そのものも大切ですが、
それ以上に会社の理念やビジョンを売ることが大切だと
個人的に思っています。