鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第3514回】 ホンモノの素材を使った建物は、リノベで生き返る

2020年08月13日 | 住宅コンサルタントとして

東北地方もやはり歴史がある街が多く、

そうした街には建築されてかなりの年数が経過した建物も

結構、存在します。

 

焼き板や漆喰の外壁、

木で出来た窓などは

古くなっても味わいが出ていて、

それらは素材感を活かしてリノベすると

これまた非常に魅力的に生き返るなぁ、と感じます。

 

弘前市の弘前城前にあるスタバは、

有形文化財の建物をリノベした店舗なのですが、

店内の雰囲気はとても落ち着く感じで、

ゆっくりと過ごすことができました。

 

昔の日本の建物は、フェイクの素材を使っていないので、

デザインセンスのある方がリノベすると、

建物が蘇ります。

 

でも高度経済成長時代から現代まで続く、

窯業サイディングや合板フロア、ビニールクロスなど、

フェイクの材料をふんだんに使っている建物に関しては、

年月の経過と共に味わいは増さず、

チープになっていく一方のため、

リノベしても蘇らないような気がします。

 

国は中古住宅を流通させたい意向でしょうが、

欧米のように中古住宅の流通を促進するポイントは、

基礎や躯体がしっかりとしていることに加え、

ホンモノの材料を使った家であることが重要でしょう。

 

この辺が理解できるか否かは、

当人の美的センスになるのですが・・・。

 

長い視点で住宅業界や日本全体を見た場合、

やはり本物の素材を使った家づくりを推進していきたいと

改めて感じました。


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