
昨年の暮れに親鸞聖人報恩講へお参りしたとき「毎日楽しみにしている」「読みやすい」など中国新聞連鎖中の小説「親鸞」が話題になった。
その親鸞の切抜きが200回を越えた。切り抜いたものは我流で製本している。1冊目は昨年の12月、96回「黒面法師の影」、2冊目は198回「選択ということ」のそれぞれ最終回までとした。
表紙は小説のタイトル「親鸞」をスキャンして印刷し目次もつけた。製本したものをめくりながら「これは世界で唯一無二の親鸞本」とひとり悦にいっている。
小説親鸞の特徴のひとつに、その日の初めに出る名前や地名、言葉にルビがついている。これが嬉しい。読みやすさと親しみやすさを感じさせる。古い時代の言葉や名前は読みづらい。特に仏教用語などは難解なだけでなく読みづらいとその先へなかなか進めない経験をしている。
今年1月中国新聞文化欄で「200回で念仏法難までたどり着き、400回で完結したい」と作者は語っておられた。法然上人のお側へ近づけた範宴、90歳までがどんな展開になるのか楽しみだ。連載が終わったとき「私の親鸞本」は本棚の大切な蔵書となり、あわただしくすぎる日々の潤いになるだろう。
(写真:私製本の親鸞2冊)