
2メートルくらい伸びたサルトリイバラ、その中ほどあたりのツル一対が空を切り泳いでいた。他のツルは上手くそばの小木に巻き付いている。そのためかその揺れがあせっているいるように見える。何かにつけ遅れ気味な自分に照らして空を切る寂しさ切なさがなんとなく伝わる。と言って手助けはこれまたよくない。写真を撮り努力する姿を記録してやった。
プランターのキュウリは支柱を頼りに上に上に伸びている、伸びてはいるがツルが支柱に巻きつくから立っていられる。朝顔もゴーやもみな同じで立っている。そのお陰で日差しを浴びることができる。そのお礼に花を咲か咲かせたり実の収穫などで人に喜んでもらっている。こんなことを思いながらツルを眺めると面白い。
キューリのツルの伸びが早いのは茎を支えるという使命からだろう。その先端に目があるかのように巻きつく場所をとらえる。すると何重にも巻きつく、それはくるくる巻き。その終着は茎を守るまでしっかり巻きつく。風が吹いても茎が倒れないほどきつく締まっている。感心ながら植物の遺伝の不思議さに驚く。
サルトリイバラ、これの葉は光沢があってきれい。柏餅の柏の葉の変わりに使っていた。その時期には山へ取りに入った。これには棘がある。結構大きなそれに引っかかるとたいへんなので、長袖のシャツを着て出かけたものだが、今では味わうことの出来なくなった思い出でになった。都会の子どもらには思いつきもしないだろう子どもだけの山遊びだった。