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ここ何年か、花が終わると採種して保存、翌年の春に種蒔き苗を育て定植する。こう書けばいかにも大仕事のように思えるがそのお相手はアサガオ、プランターへの移植なのでさほどのことはない。この時期は土の表面の乾きもさほどでもなく手は掛からない。移植すれば勝手なもので「いつ咲くか」と無言の圧力を毎朝かけている。
圧力に応えようと弦はせっせと左巻で伸びる。子どものころつむじについて「お前は左巻き」など現在なら重大な事件になることを言ったり言われたりした。その意味は何となく分かっていたと思う。頭皮の見える今はそのつむじは消え自分は左右どちらか分からない。方言かもしれないが子どもころはつむじのことをギリと言っていた。
毎朝の責めに耐えながら満を持したかどうかは分からないが雨に濡れながら2輪が今年の1番咲き。青紫のいい色合いに今年の咲き具合のいいきざしを感じる。夕方には赤く色変わりしてしぼみ勤めを終えた。
葉の付け根に多彩な色のラッパ形の大きな花をつける。採種のときこの花の種、あの色の種などの区別のないままに採種している。全部同一の色、ということもあり得る。それはそれでまた面白い結果だ。何種類の色の花が見られるか神のみぞ知る。