IT業界のコンストラクター的な部分を皮肉を交えながらよく表現していると思う。
IT業界内に属している方は、本書に書かれている内容は、周知の事実であろう。
ユーザ側で、今後システムインテグレータを使う立場になる方は、本書のエッセンスを押さえて、開発会社の選定、工期中の取り組みに備えた方がよいと思う。
書かれている内容を鵜呑みにするとひどい業界、ほんとにビジネス??と感じてしまうが、おおよそ当たっている。80%は、本書の内容に近いところは実在するのである。
クリエィティブな要素が高く、企業の情報資産に対し柔軟なソリューションで解決に導くようなものが無いとユーザの満足というものは得られないが、要件でのユーザ、決定者を含めた決め事、
開発段階での個人依存した品質など、労働集約産業の要素は否めない。
見えないソフトウェアだけに、製品のように明確なものを見ることができないだけに、期待と実現の可否が交錯し満足をえる一品もののシステムが出きあがらない。
おかしな業態で、人件費がコストだけにユーザ側からすると納得の行かない投資になる。
残念なことであるが、本書はSI業界の状態を多分に暴露している。
読み物としては面白いが、残念な状況を打開する方策は本書には書かれていない。