ドコモとau (光文社新書)塚本 潔光文社このアイテムの詳細を見る |
情報としては、古いが両者の競い合いの最中にDION関連、
VF関連の仕事を進めていた自分としては、近い温度に
感じられて面白かった。デザイン、サービス路線で市場に
アドバンテージとろうとするauと元来のキャリア路線でハードに
依存しようとするドコモ。お互いの特性を牽制しながら、それぞれ
のアドバンテージを自社に取込もうとする姿勢は、キャリア、
メーカー、コンテンツプロバイダーの総合形のようなイメージ
で、生々しい情報の記述がされており、リアリティがあって良かった。
主にキャリアの立場から論ぜらててるので、その立場の苦しみが
現実味を帯びてるので、非常にわかりやすく読めた。
その下のシステム側を受け持つ部分は、なかばキャリアのシステム
を構築し、社会的インフラを完備するための仕事という意識は
発注元と請元の関係上、共有することは難しい面、多々あるので
本に書けるほど美化できるものではないのが寂しいところである。
ただ、読み物としては、最先端の機能的躍進が激しい業態の
プロジェクトX的な切り口で飽きのこない内容であった。
登場する人物の考え方とかは、大味すぎて、日々の業務に役立つ
かというと?である。