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むしろ幻想が明快なのである。 昭和の情景光明なエッセイ

2024年02月10日 01時46分00秒 | 読書評


虫明亜呂無という人物は、今まで聞いたこともない方。
ざっと調べてみると、戦後から80年代まで活動した、作家
評論家のようである。一時期直木賞の候補になった作家であるようだ。

戦後から70年代くらいまでの、芸能、映画、音楽、スポーツ
人物に関するエッセイである。

話題の幅が広く、文書の書き方が、時代なのか、現代のものと
比べると硬い感じがした。SNSへの投稿文章に慣れている
現代の文字文化は、論点、争点に対し意思の反映が柔らかい
というか緩いというか、曖昧な印象があり、それに比べると
筆者の文書は、本題に関わる婉曲や機微に飛び、日本語の
書き方というものにあらためて勉強させられたような気がする。
文字表現をするのなら、筆者のような論点、言いたい事に
対し痛切に明記し一刺の印象を残せるような書き方をしたい
と思わせるエッセイでした。

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