出雲市多伎町口田儀に鎮座される「多伎藝(たきげ)神社 」。御祭神は『多伎伎比売命(たききひめのみこと)・大加牟須美命(おおかむすびのみこと)・伊邪那伎命』・・・生憎の雨中の参拝。
由緒に【慶雲二年の勧請。往古は宮床という所にあり、延宝八年現在地に移した。 同社縁起によれば、多伎伎姫の鎮座する所を多伎というとあり、現町名 田儀の由来もこれにちなむとみられる。また当神を雷大明神と称し、氏子は古来雷災を受けず、他村の人も当社の守札を所持すれば雷除けになるといい、今日も遠く県外から参拝者が集まる。】。
由緒にある「雷除けの神」は、『伊邪那伎』が黄泉から逃げ帰る折、雷神を退散させた「桃の実」の事で、その功により『大加牟須美命』の名を賜りました。 かっては本殿横の「多伎支神社」に祀られていましたが、いつしか御本殿に鎮座されました。
一の鳥居左右より神域を守護されるのは、目と口中が彩色された出雲構えの狛犬さん一対。昭和50年(1975)3月吉日建立。雨に濡れているから尚更なのか、かなりきつめの顔立ち。
石段下の出雲構えの狛犬さん一対。昭和5年(1930)10月建立。先の狛犬さんよりもずっと穏やかな顔立ち。
石段を上がってすぐの場所で神域を守護されるのは、文化5年(1808)戊辰4月吉日建立の出雲丹後の狛犬さん一対。降り続く雨の所為で人気のない境内は殊の外物寂しく見えます。
境内左手、石段の先に鎮座される「金比羅・清武神社」。出迎えてくれるのは、紅葉かと見間違うほど鮮やかな木。
石段を登りきった先、拝殿前の左右より神域を守護される三対の出雲構え狛犬さん。
すでに形を亡くしかけた先代さんも、大切にしっかりと神域を守られています。
傘を持つ手に力が必要だった激しい雨も、いつの間にか小降りになってきました。 それでも霧のような雨はまだ止まず、あたりの景色をことさらに寂しく見せて霞んでいます。
折角の参拝でしたが、社家らしきお宅からは何の物音も聞こえず、御朱印はいただけませんでした。 絵は、道の駅:キララ多岐のシャッターに描かれていた「多伎藝神社」の社殿全体図。お天気がよければ、狛犬さんもご本殿も摂社も・・・もう少しきちんと撮影できたのに残念です。
参拝日:2015年4月20日
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御神名一口メモ
『多伎伎比売命(たききひめのみこと)』、出雲風土記に『阿陀加夜努志多伎吉比売命 (あだかやぬしたききひめのみこと)』と記される。大国主命の娘。
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