松任駅の南口駅舎を正面から見ると、白山連峰をイメージしてデザインされているのが分ります。
だから駅前広場にあるモニュメントも、てっきり「白山」をイメージしたのかと思っていましたが、モニュメントの愛称は「まっとんまっし」。この地方の方言で「待っていてね」と言った意味だそうで、特に白山との関連は無いとか・・つまり白山とは無関係?
加賀駅前に千代女句碑【あそびたき あのきに成りて 藤の花】
駅前緑地広場の高架近くには「D51 822」が静態保存されています。ちょうど私達が訪問する三週間前に塗装補修工事が行われたとかで、吃驚するくらい綺麗。
「D51 822」近くの像は、真宗大谷派の僧侶『暁烏 敏(あけがらす はや)』と彼の歌碑。『高浜虚子』に師事し、詩や俳句を多く残した人です。
【 十億の人に十億の母あらむも わが母にまさる 母ありなむや 】
駅からは外れますが、白山市北安田町にある「明達寺」は彼の生誕寺として知られ、境内にも同じ歌碑が建立されています。
俳句の人と言えば、何と言っても「千代女の里・俳句館」入口にある『加賀千代女』。想像していた彼女のイメージからはちょっと離れた、晩年の『千代尼』さん。
近くには有名な【 朝顔や つるべとられてもらひ水 】の句碑。
「俳句館」の隣は明治期の実業家『吉田茂平』の私邸を移築した「松任ふるさと館」。国登録有形文化財の建物ですが、わずかに塀の隙間から覗き見ただけ。実は「俳句館」も「松任ふるさと館」も想定外の休館日。我が家には良くある事・・・
松任駅の近くに「松任城址公園」があるという事で、そちらに行ってみる事に。「松任城」は平安時代末期に松任氏の館として建てられ、江戸時代に廃城となった城。
まずは公園内の一画に建立された「忠魂碑」の前で、国の礎となられた御霊に揃って拝礼。
『野本永久』句碑。【 泣きいさつ 男神の如く 梅雨荒し 】
「「古事記」より、須佐之男の命が 子生みの果てに死んでしまわれた母の国へ行きたいと、泣きに泣き給う姿を想い 濡れ立っている自分の中から、この表現句が出てきた。 野本永久」
ラストは、昭和45年 千代顕彰会建立『千代尼』句碑で「一念の心に三千の諸法を具す」を詠んだ
【 百なりや つるひと筋の 心より 】
訪問日:2015年10月19日
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます