昨日に続いての「日御碕神社」。こけら葺に鮮やかな朱色が映える楼門は、2011年参拝時のもの。
楼門をくぐってすぐの両側に鎮座するのは「門客人社(かどまろうどしゃ)」。 画像は上の宮回廊の側にある「門客人社」で『櫛磐窗神(くしいわまどのかみ)』を祭神とします。
境内の右手にある石段、その先の小高い場所に鎮座される「神の宮」。御祭神は『素盞嗚尊』。
「上の本社」とも称され、昨日紹介した「下の宮」とを総称し「日御碕大神宮」とされました。
御由緒には【出雲の国造りを終えた『素盞嗚尊』が、「根の国(黄泉国)」より、「吾が神魂はこの柏葉の止まる所に住まん」と柏の葉を投げて占ったところ、柏葉は風に舞いこの神社背後の「隠ヶ丘」に止まった。『安寧天皇】13年(紀元前536年)に『素盞嗚尊』の五世の孫、『天葺根命(あめのふきねのみこと)』が勅命により、この地に奉斎したと伝える。】
小さいですが拝殿内側の神社幕に、白く染め抜かれた「日御碕神社」の御神紋「柏」。『素盞嗚尊』は自ら留まる地を求めて柏の葉を投げたと云われ、それが御神紋の由来と言われます。
拝殿の貫に施された阿吽の獏は、その色合いの所為もありますが、やはりユーモラス。 長い鼻をまっすぐに伸ばし、その細い目は何もかも見通して笑っているようで癒されます(笑)。
「日御碕神社の「お砂」は古来、出雲屋敷と申す地鎮祭の鎮めものとして用い、神社敷地と同じ清らかな屋敷になるようお清めとして使う「お砂」でありますが、昭和40年に群馬県の堀田靖二氏が新店舗の地鎮祭の為「お砂」を敷き、たまたま交通事故で医師から見放された友人に塗りつけたところ一命を取り留め、しかも前回従前どうりの運転手の仕事が出来るようになり、その他交通安全、車酔い止め、悪霊退散等不思議な奇跡体験者が多数となり関東を中心に御神砂報賽会が結成され昭和49年日御碕神社境内に「御神砂の碑」が建立されました。」碑文
「御神砂の碑」の近くに祀られる「神紋石舎」。宮の中に鎮座しているのは『素戔嗚尊』の御神陵地とされる隠ケ丘付近から出土された神紋石。
柏の葉を印した「神紋石」
『素戔嗚尊』と言えば「八岐大蛇」退治。絵馬には「八岐大蛇」に向かって剣を振りかざす凛々しい『素戔嗚尊』が描かれています。
余談ですが、島根県内でも特に出雲・石見地方は「八岐大蛇」を題材とした神楽がとても有名。 以前紹介した大田市にある「伝統芸能伝承館」の玄関横には、八岐大蛇退治のブロンズ像があります。
余談はさておき(^^;)、境内のほとんどの建物が重要文化財の指定を受けている「日御碕神社」。 明日は、それぞれの社殿近くに鎮座される境内社などを紹介します。
参拝日:2011年5月17日&2015年4月21日
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