石川県中能登町久江(くて)に鎮座される「久氐比古(くてひこ)神社」。御祭神は『久延毘古神(くえびこのかみ)、天目一箇神(あめのまひとつのかみ)、火産霊神(ほむすびのかみ)』
『久延毘古神』については、古事記に【この神は山田の 曽當騰(案山子)のこと足は歩かねど居ながら にして天下のことを知れる神なり】とあり、博識の神で田や山を司るされています。
【延喜式内の旧社で創立の年代は不詳であるが、天平宝字6年大旱の際、神徳効応せしより『御田大神』とも称えられ、毎年4月11日~12日執行の「オケラ餅神事」は近郷の住民集合、五穀豊年祈願の神賑行事盛大に、『醍醐天皇』朝規の遺格、今に存せりと言う。】
鳥居のうち、参道両脇より神域を守護されるのは昭和4年(1929)12月2日建立の狛犬さん一対。とても親近感溢れる(笑)お鼻に大きく開けた口がいかにも楽しそうで、短い(失礼)四肢もこの上なくユーモラス。
近世に「劔明神」とよばれていた頃には、祭神を『天目一箇命』とし、相殿の神を『久延毘古神』とししたが、後に逆転。『久延毘古神』を主神とし、『天目一箇命』を相殿とするようになりました。そこに至る何があったのか・・神様の事情は判りかねます。
ガラス張りの覆屋の内に鎮まる拝殿。その前より神域を守護されるのは、昭和48年(1973)9月吉日建立の青銅製護国型神殿狛犬さん一対。昭和初期に造られた先代さんは、第二次大戦で供出され台座だけが残されていましたが、昭和48年に再建されました。
駐車場の一画に建立されていた『二宮金次郎』さん石像。そう言えば、境内に「久江小学校跡」の碑がありました。これはその当時のものかもしれません。
参拝日:2011年10月18日
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