第2回 いきいきさわやかに学ぶ会
日時 2020年10月6日
場所 らいとぴあ21
テーマ『性の多様性を知る』
講演 暁project 大久保 暁さん
近年、「LGBT(セクシャルマイノリティーの略)」という言葉を、よく耳にするようになりました。
性の多様化により、生きにくさを感じている人々が沢山います。
個性を尊重しあえる社会になるためにも、性の多様性を知り、気付き、考え、行動することで、少しでも偏見や差別がなくなるのではないでしょうか。
セクシャルマイノリティにはさまざまな種類があり「LGBTQ(レズビアン・ゲイ・バイセクシャル・トランスジェンダー・クエスチョニング)」以外にもセクシュアリティが多数あり、更に【性的嗜好(何に対して興奮するか)】【性的指向(どの性別の人間を恋愛の対象にするか)】で分けられます。
日本人の11人に1人は性的マイノリティであると言われているそうです。
日本では同性婚は認められていませんが、諸外国では28ヵ国で認められています。
オランダでは20年ほど前に認められ、子供達の間では同性婚・同性カップルに偏見がないそうです。
日本で認められているパートナーシップ制度では、婚姻関係が認められていない為、医療機関での同意書のサインや告知が聞けないという事、配偶者控除や補助なども認められません。法の下での不平等が起きています。
講義をしてくださった大久保さんは、女性として誕生し、思春期の頃から自分は男性であるという悩みを抱えておられました。
30歳の頃に両親にカミングアウトをし性適合手術を受け、戸籍を男性に変更。その後、女性と結婚されました。
大久保さんの経験談より、
・噂が広まるのが怖い
・誰に相談して良いかわからない
・男女で分けられる(色、出席番号)
等、という悩みを常に抱いていたそうです。
また、配慮のない言葉にも傷付けたれたとのことでした。
一例として《ホモ・レズ》《オネエ》《おかま》《いつ結婚するの?》《普通》等です。
嫌だと感じていない人もいるかもしれませんが、嫌だと思っている人がいるのを忘れてはいけません。
LGBTの人がカミングアウトするもしないも、個人の自由であり、する事によってそれがゴールとも限らないとの事でした。
もし、された場合の対応としては、
・否定せず、認めてあげる
・言ってくれた事に感謝
・出来ること困っていることを聞く
そして、最も注意してほしいことは【第三者に絶対話してはいけない】ということです。
大久保さんのお話を聞いて、『自分の当たり前は、みんなの当たり前ではない』ということや
ついつい口にしてしまう『普通は…』も、考えを改め固定概念にとわれずに、その人の立場や周囲を見渡してから考えていけたらと思います。
まずは、なんでも話ができる環境作りを家庭内から始めてみようと思います。