極秘裏【検証・Ⅵ】-一縷-
立案し実践し総括し
方程式の解答を手にしてから
その間中もそれまでもこれからも
年月や日時や分秒やは
悠久に捉えられないmonoの象徴として
僕と僕の翳を透過して過ぎる
刹那の姿を
絶えず後ろで口を開ける暗がりへと
追い立て引き摺り込み揉み消す
僕は浮塵子なのだ
このcosmosでは
僕は偶然に派生した微塵なのだ
この瞬間の寄る辺を求めて
流浪する一個の
心悲しい魂よ
検証を終え
結論を胸に慄然と憮然と決然と
与えられたinochiを踏襲してゆく
何処かで誰かに
根付けないかと
一縷を抱いて