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「BOX ART」(千葉市教育研究会に参加して)

2003-06-23 18:31:00 | 徒然なるままに
6月17日(火)

今日は、午後から市教研(千葉市の教育研究会)の中学校美術部会に参加してきた。
本来なら、現職の職員のみで行われる研究会なのだが、前年度の息子たちの中学の美術の先生の紹介で、部外者ながら、同じ美術教育を志す『仲間』として、特別に参加させてもらうこととなった。


今回で2回目の参加となった研究会。
今日のテーマは「BOX ART」
10月に行われる研究授業のテーマだ。
対象は中学3年生。
提案者であり、授業者である先生は、
「生徒が自分の作品に、『思い』をこめられ、出来上がった作品を持ち帰り、大切にしてくれるような作品作り」
「素材や、レイアウトの至るまで、自分の『思い』を『BOX』という限られた空間の中にどう表現するかという、創作意欲や、悩みを体験させ、それについて、一緒に考えたりアドバイスしたりという、生徒とのコミュニケーションを図りたい」
と熱く語っていた。
それを受けたほかの先生方から、たくさんの提案があったが、結果的には、先生方がそれぞれ、自分の思いを、自分が考える最善の素材と手法で、サンプル作品を作ることになった。

自分の大切なものやその一部をレイアウトする・廃品を作品として蘇らせる・自分だけの世界を展開させる・箱庭のように、そこだけの空間を演出する・・・。
その表現についての素材や手法についても、針金だったり、シリコンで型を取ってみたり、廃材だったり、紙粘土で作ったフィギュアだったり、電気系統まで使った手の込んだものだったり、「大切な宝物」そのものだったりと、バラエティーに富んでいた。

「生徒が家に持ち帰りたくなるようなものを、ずっと大切にしてくれそうな作品を作らせたい。」という「ねらい」は、裏を返せば、現場での授業は、それだけ大変だということなのだろう。
作品作りに意欲的に取り組まない。
忘れ物が多いだけでなく、提出すらしない。
せっかく提出しても、持ち帰らず、学校に置き去りにしたまま卒業していく・・・。
彼らにとって、「美術」という教科はいったい何なのか。
教師として、この教科を通してどう生徒と関わっていったらいいのか、いけるのか。
週1コマ(50分間)・年間45コマという枠の中で、どう生徒と向き合っていけばいいのか。
現場の先生は、皆さん、悩んでいらっしゃる様子だった。

「BOX ART」、私は面白そうだと思う。
夏休みに、私も宿題として取り組むことになった以上、いい作品を作りたいな。
ただのサンプルとしてでなく何かに出品するぐらいの気持ちで。

7月2日には、今度は八千代市の市教研に参加させていただくことになっている。
こちらでは、どんな先生方とどんな研究授業に参加できるのか、今から楽しみである。