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雲のむこう、約束の場所

2010-01-24 09:36:00 | アニメ


2004年に公開された新海誠監督の第2作。
http://www.kumonomukou.com/top.html

新海監督の作品は、お互いに思い合う少年少女がどうにもならない運命の力で引き裂かれ、それでも、遠く離れた場所で、何年もかけて思いあう話が多い。
「ほしのこえ」は地上と宇宙に。
「秒速センチメートル」は、親の仕事の都合による転校という物理的な距離と、お互いの成長と言う精神的距離によって。
そして今回の「雲のむこう、約束の場所」は、少女の「目覚めることは世界の破滅につながると言う眠り」によって・・・。

今回もまた、監督の背景美術に魅せられてしまった。
緻密でリアルな背景でありながら、2次元的な登場人物たちの動画が重なっても、全く違和感を感じない。
同じ空間にちゃんと存在し、そのリアルな道具をその登場人物がちゃんと使っているように見えるのだ。
また、視点と言うか、カメラアングルとそのパースの正確さ、焦点の移動によるぼかしやピントの合わせ方など。背景と動画が全く分離していないのだ。その自然な表現は、新海監督の「色指定」のセンスと背景美術のパースペクティブの技術の高さ、絵画としての絵心の豊かさ、そして何より、それら総合的美術としてのアニメーションの完成度を求めるこだわりから来るものなのだろう。

そして今回、音楽の持つ存在感に心打たれた。
少女が眠りにつく前に少年達に弾いて聴かせたヴァイオリンの曲を、一人暮らしの東京の部屋で少年はひたすら練習し、3年後、約束の場所へ旅立つ前の晩に、眠りについている彼女のいる空間でその曲を弾くのを聞いて、その少年の一途さに心打たれる親友・・・。
音楽が「あの頃」に一気に連れ戻してくれる。
まさに、音楽は「人生の栞」だ。
その曲を聞いた時の空間の気温、風の匂い、日差しの柔らかさ、着ていた服の質感、肌のぬくもり、その時の自分の心情まで一瞬にして思い出せる。

少年・藤沢浩紀役の吉岡秀隆氏のインタヴューによると、
「新海監督は『声を当てるのではなく、普通に演技してください。後でこちらで調整しますから』と言ってくださったので、浩紀になりきった自分の「間」で自然に演技が出来た。
と語っていた。
これはすごいことだと思う。
いわゆる『アテレコ』や『アフレコ』というのは、すでに出来上がった映像を見て声を当てていくのだが、役者の声の演技に合わせて動画を作っていくのは大変なことだと思う。
ただの口パクではない。その声や口調や『間』に合った表情にまで影響がでてくるのだ。
でも、それだけのこだわりがあったからだろう、その演技は浩紀と見事にリンクしていてすごく自然に見ることが出来た。


順番的に、『ほしのこえ』『雲のむこう、約束の場所』『秒速5センチメートル』となるのだが、できれば、新作は『叶えられた初恋』と言うテーマでつくってほしいなぁ・・・。
『秒速5センチメートル』最終章は、現実的で切な過ぎるので・・・。

昨日、『アニメイト』に新海監督の背景美術画集『空の記憶』を捜しに行ったら、売り切れだったので、注文してきた。
彼の背景美術は、かつての背景マンとしての私の封印を解いてしまった。
その画集を手にしたとき、私は一体どうなってしまうのだろう。
今から胸が高鳴って仕様がない。

私の元気の素

2010-01-22 23:04:00 | 徒然なるままに
1月21日(木)

今日は、息子の住民票を取りに行くために早退して、そのまま、子どもネットのサークル会に出席した。

ピアノの帰り道の末娘も途中から参加して、ガストで夕食会を兼ねながらのミーティングだった。

先日の『こどもの国』の反省会に始まり、今年のいろいろな年間行事や鑑賞会についての連絡の後、子育ての話題、特に、受験や進学の話で盛り上がった。

子どもネットは、子ども達と一緒に、地域のサークル活動を通して地域ぐるみで親子が育ちあい、自分達の地域にプロの劇団やミュージシャンを呼んで、お芝居を見に行ったり、コンサートを聴きにいくというネットワークだ。(詳しくは、リンク集にある『子どもネット八千代』参照)

我がサークルはみんな共稼ぎなので、月に一回のサークル会は、夕食会を兼ねてのミーティングで、いろいろな情報交換や、相談や楽しいことの企画をやっている。
子ども達がまだ小学校や幼稚園から続いているこのサークルは、実にいろんなイベントをやってきた。
主役はいつも子ども達。お母さん達は影武者に徹しながらも、自分達も楽しみ、何より、自分の子のみならず、よその子たちの成長ぶりも楽しんできた。

その子達も大きくなって次々と手を離れていったが、今度は、地域の小さい子を抱えたお母さん方をサポートするという楽しみが増えた。
かつて自分もそうやって先輩お母さん達にサポートしてもらったように・・・。

          *(クローバー)*          *(クローバー)*          *(クローバー)*          *(クローバー)*          *(クローバー)*

ミーティングの後、お会計をしようとレジに向かったら、店員さんが私に声をかけてきた。
「あの、○○さんですよね?私、□□です。覚えていらっしゃいますか?小学生のとき、ソーランでお世話になりました」

見れば、もうすっかり素敵な年頃の娘さんになっていて、名のってもらわなければ絶対に分からない。
彼女は、今高校3年生で、バイトで来ていると言う事だった。

「まだ、ソーランは踊っていらっしゃいますか?私、あの長半纏、まだ大事にとってあるんですよ」
そう、彼女達がソーランを踊っていた頃は、お父さんのワイシャツ3枚を繋げて黒エリをつけ、背中にはアクリル絵の具で自分達の思い思いの文字やら絵やらを描いた長半纏で踊っていたものだった。
その長半纏は、校庭などで大勢で踊るとまるで色とりどりの大漁旗が波間に翻っているような壮観さがあった。
踊りそのものはもちろん、背中の文字にも元気をもらえるようなソーランを踊っていたっけ・・・・。

「今はソーラン隊も解散しちゃったけど、みんな、いろんなところで踊っているよ。
30人の高校生でソーラン隊を組んでオーストラリアに踊りに行っちゃったりね。
池袋のふくろ祭りや原宿のスーパーよさこいとかでも『南中ソーラン』やっていたら踊りの中に入って行っちゃえば?」
「みんなすごい!私も、あの『南中ソーラン』のイントロが聞こえてくると踊りたくなっちゃうんです。」
「私もね、こないだ冬休み前の集会で、全校生徒の前で一人でソーラン踊っちゃった。最後まで踊りきれるか心配だったけど、生徒達が掛け声かけてくれて、最後まで踊りきったときは気持ちよかった~!」
「また一緒に踊りたいですね」
「そうだね~!」
「もうすぐ卒業だね。高校生活もバイトも頑張ってね!」
「はい!」

ソーランを教えていた頃はまだ教師ではなく、地域のボランティアおばさんだったけれど、ソーランを一緒に踊った仲間は延べ3000人を超える。
2歳から70代まで、いろんな地域から講習会に来てくれたり、教えに行ったりして、一年中、毎週のように土日は何処かのイベントで踊っていたような気がする。
『踊る人も見てくれる人も元気になるソーラン』
かつての教え子であり、仲間と話しているうちに、私の中でポッと火がつく音がした。
その頃の年賀状の画像があるので、アップしてみよう。
懐かしいなあ・・・。この頃はどこのイベントにも母子4人で参加していたっけ・・・。
photo by toliton717 from OCNフォトフレンド

*(音符)*まんまるおなかの元気な子*(汗)*

2010-01-21 23:37:00 | 徒然なるままに
1月20日(水)

今日、私は赤いカーディガンを着て出勤した。*(笑顔)*

それを見た男子生徒に、
「今日の服装は何のコスプレですか?」
とか、
「なんだか今日はイメージが違う」
と言われた。

いつもの私は、黒か紺色のジャージの上下に、中は日替わりのようにいろいろなカラーのタートルネックを着ている。
(夏場は、いろいろな美術展や美術館のオリジナルTシャツとジャージのズボンと言う服装だ)
式典や、保護者会、出張などの時はスーツを着るがほとんどスカートははかない。お化粧もいわゆる『イベントメイク』だ。
およそ、「女らしい格好」(ドレッシーとかセクシーとか)と言う服装とは程遠いかも。*(退屈)*
大体、美術先生なのだから、汚れが目立たない服装で、更に、黒いガーデニングエプロンと言った感じなので、『赤いカーディガン』と言うのは、珍しかったかもしれない。

実は、このカーディガンは、去年の予餞会のときに、まさに『コスプレ』として着たものでもある。*(シャイ)*
3学年の先生方で『丘の上のポニョ』を踊ったときに、白いトレーナーの上にこのカーディガンを着たら、その後からついたあだ名が『ポニョ先生』だった。意地悪な男子からは『ボニョ先生』とも言われたっけ。
そういえば、美術部の生徒達が離任式のときに贈ってくれた色紙にも『ポニョ』が描いてあったっけ・・・。
で、今回ももれなくそのあだ名がついてしまった。

*(音符)*まんまるおなかの元気な子

去年より、更に育ってしまったまんまるおなか。卒業式までに本気でダイエットしないと、去年のスーツが入らないぞ!!*(青ざめ)*
と決心したのに・・・・。

娘の買い物に行ったついでに、二人で回転寿司*(ウニ)**(トロ)*に行き、おなかいっぱい食べて帰ってきた私だった。*(酔払い)*

明日からダイエットしよう*(汗)*(←毎日言ってる*(口笛)*)
せっかくの赤いカーディガンが『コスプレ』にならないように・・・。

『ゴッホ』鑑賞と『読書感想画』

2010-01-21 22:54:00 | 徒然なるままに
1月19日(火)

今日は、1年生の授業で『ゴッホ』の鑑賞をした。
私が講師を始めてから『ゴッホ』の鑑賞は必ずやっている。
特に1年生は、一番最初の授業で『色の3要素』を学習するのだが、その時に『補色』について学び、その効果についても学習している。その後、いろいろな作品作りを経験した上で『ゴッホ』を鑑賞することにより、よりいっそう学習の成果が定着するのだ。

『ゴッホ』といえば『黄色』が好きな画家として有名だ。
初期のゴッホは、その黄色を生かす描き方を独学で描きながら試行錯誤している。
そういう時期に、ゴッホは浮世絵に出会い、広重の黄色と『ヒロシゲブルー』と呼ばれる藍色の使い方から、色は1色ではその色の良さを発揮できない。お互いに引き立てあう、『補色』の効果があってこそ、その色の魅力を倍増して発揮できるということを学ぶのだ。
『夜のカフェテリア』は、黄色と青の含有率がほぼ同じ割合でできているという、奇跡のような作品だ。
頭にろうそくを立てた帽子を被って手元を明るくして描いたという『ローヌ川の星月夜』の黄色の含有率は、全体の3パーセントに満たないのに、輝ける星々や、川面に映る夜景が本当に美しい。
photo by toliton717 from OCNフォトフレンド
photo by toliton717 from OCNフォトフレンド

次回は、ゴッホが夢に描いた芸術家のユートピア・アルルの黄色い家にやってくる、ゴーギャンとの共同生活とその破綻、そして挫折、自殺とも言われる人生の終焉について学ぶ。
『ゴッホ』が『炎の画家』と呼ばれる由縁と、彼の生涯とその作品の鑑賞から、どんなことを感じ取ってくれるだろう。
ゴッホが愛し、憧れた日本と浮世絵。『ジャポニズム』を学ぶことによって、日本の美術に素晴しさにも気づいてほしい。

          *(ひまわり)*          *(ひまわり)*          *(ひまわり)*          *(ひまわり)*          *(ひまわり)*

今日はまた、図書館司書の先生に、1年生が描いた『読書感想画』を見ていただき、図書室にある本で、本の紹介にもなり、がんばって描いた絵として図書館に展示してもらえる絵を選んでいただいた。

今回、『自由図書』として描かせたので、私は、生徒が描いている本を全て読んでいるわけではない。だが、さすが司書の先生はほとんどの作品についての本を読んでいらっしゃった。生徒が描いた感想文を読みながら、そのシーンを描いた絵を見ていろいろ感想をおっしゃっていただくのを聞きながら、改めて生徒の絵を見ると、すごく伝わってくるものがあったり、逆に、読まずにイメージだけで描いたものもあったりで、大変参考になった。
また、先生から、
「この作品のこの部分はどんな手法で描かれているのですか?」
と質問され、いろいろと解説をすると、
「面白いですね~。こういう手法を習ったからこそ、それを使って、この作品のこのシーンを描いてみたいと思ったのでしょうね」
とおっしゃってくださった。
子ども達にとっても、私が選んだだけより、司書の先生がほめてくださったというのは読書するにも、絵を描くにも、すごく励みになることだと思う。
選ばれた作品は『図書室便り』にも詳細されるということで、発行が楽しみだ。

十五の君へ

2010-01-20 02:38:00 | 徒然なるままに
1月18日(月)

下校指導の時、ある3年生の女子達と話した。

もうすぐ公立特色選抜試験がある。
面接と作文。きっと自分は受かる。
そう言いながら、その後に続く言葉が気になった。

「高校に行っても、やりたいことがない。」
「行っても続かないだろう。」
「自分の人生だ。誰にもとやかく言われたくない。」

投げやりな言い方ではあるが、なんて苦しい言葉だろう。

昨日、一昨日は私立前期試験だった。
それが本命の生徒もいるだろうが、大半は滑り止め受験だ。
2月上旬の公立特色選抜試験の後、2月末の一般入試まで、どの生徒も最後まで諦めずに自分のベストを尽くして志望校に合格するべく努力しているこの時期に・・・。

彼女の言葉は、私には
「高校に行ったら、自分がやりたいことは見つかるだろうか」
「卒業まで頑張りたいが、そうできない事情が自分にはある」
「これからの人生が不安でならない。誰か助けて」
と言っているように聞こえて仕様がない。

彼女に、
「私のよく知っている子の話だけどね。彼女は中学時代にいじめにあって、不登校になって、でも高校はサポート校に入学したの。
1年の時は全日制に通っていたけど、6月からまた不登校になって、2年生の時から通信コースに変わってバイトしながらレポートを書いていた。
でも、彼女は社会に出て働きながら、『やっぱり、高校だけはちゃんと卒業したい。しなくちゃだめだ。』と思うようになって、3年生からは仕事と勉強を両立させて、頑張って高校を卒業したの。
今は、彼女は自分の夢を叶えて、日本中を飛び回っているけどね。

『高校を卒業した人』『高校を中退した人』『高校には入らなかった人』、人それぞれとは思うけれど、現実には職業の選択肢も、お給料もずいぶん違ってくるのは確かなことだよ。
高校は単なる『通過点』でしかないの。大学だって、専門学校だって同じ。
その先にある『なりたい自分になる未来』のために、いろんな経験や勉強をしたり、専門知識を得るための1ステップでしかないの。

それに、高校に行ったら、また違う世界が開けるかもしてないよ。やりたいことが見つかったり、いい友達や先生に出会うこともあると思うよ。
受ける前から、「続かないかもしれない」なんて言ってないで、「3年間その高校で頑張って、その高校の卒業生になります」って言ってごらんよ。

あなたの人生だよね。たった一度の人生だよね。大切に生きていってほしいな。」

15歳。夢がいっぱいのはずなのに・・・。
でも、その夢や希望以上に、不安や諦めが勝って前に踏み出せないでいる子が多い。
私が15歳の時よりは、はるかに物に恵まれ、高校の選択肢だって多いはずなのに・・・。
成績以外に行く手を阻むもの。経済面だったり、健康面だったり、距離的なものだったり・・・。
せっかく入学できた高校を卒業まで続けられない原因は、選んだ高校にあるというよりは、自分自身にある場合もある。

これから卒業までの期間、本当のクラス力が試される時でもある。
進路が決まった生徒、決まらない生徒に分かれていく中で、全員志望校合格を目指して、互いに励ましあい、残り少ない中学校生活を、どう充実させていくか。

今、3年生の美術では、
『自分を励まし、見る人も励まされる言葉、文字、絵』
と題して、水墨画に挑戦している。
そして、出来上がった作品には篆刻の捺印をする。
毎年、なかなかの力作、傑作が作が生まれる。
今年はどんな作品が生まれるだろう。


去年の今頃、アンジェラ・アキの『手紙 ~拝啓 十五の君へ~ 』という歌を聞きながら、3年生の副担任として、進路の仕事をやっていたことを思い出す。

♪負けそうで 泣来そうで 消えてしまいそうな僕は
誰の言葉を信じ歩けばいいの?
ああ 負けないで 泣かないで 消えてしまいそうな時は
自分の声を信じ歩けばいいの
いつの時代も悲しみを避けては通れないけれど
笑顔を見せて 今を生きていこう
今を生きていこう

頑張れ3年生!
きっと未来は君を待っているから。立ち止まらないで、怖がらないで、逃げないで、その一歩を踏み出そう!

秒速5センチメートル

2010-01-19 23:45:55 | アニメ


アニメ「ほしのこえ」の作者、新海誠氏の作品。

小学校の同級生で、転校で離れ離れになった貴樹と明里の再会の日を描いた「桜花抄」、その後の貴樹を片思いする少女の視点から描いた「コスモナウト」、そして大人になった彼らの気持は・・・?表題作「秒速5センチメートル」。3本の連作アニメーション作品。

「秒速5センチメートル」と言うのは、桜の花びらが散る速度なのだそうだ。
「桜花抄」 では、再会を約束した日に大雪に見舞われ、電車は遅れに遅れ、約束の時間に大幅に遅れて貴樹がやっとたどり着いた駅の待合室で、明里を見つけたときの貴樹の表情がいい。

「ほしのこえ」の背景画もそうだったが、主人公達の気持が、挿入された背景画に描かれる風景や小道具のアングルや描き方で、「台詞」で聞くよりも更に切なく胸が締め付けられるように伝わってくる。
桜の花びらが舞い落ちる水溜り、新宿駅の雑踏の様子、切れそうで切れない蛍光灯の点滅、車窓に張り付く結露の一粒一粒にいたるまで、ただの場所や状況説明ではなく、それぞれにちゃんと役どころがあるのだ。
オールロケで描かれたという背景は、リアルに描かれながらもとても幻想的であり、1カット1カットの絵に存在感がある。
特に、「コスモナウト」に描かれる種子島での宇宙ロケット打ち上げの瞬間は、胸が高鳴りながらもなぜかすごく切なくなる。貴樹の夢と現実の間で揺れ動く少年の気持が、ロケットの軌跡のあとの一筋の煙に分断された夕焼け空に反映されているからだろうか・・。
最終章の「秒速5センチメートル」は、大人になるってこういうこと・・・?二人はこうして「大人」になっていくの?その絶対的な「時間」と「距離」は、それでも、今はそうでも、いつかは再びリンクすることはあるのでは?と淡い期待を抱かせる。

BGMに流れる山崎まさよしの「One more time, One more chance」がその映像とともに胸を締め付ける。
初恋の切なさと儚さが切々と伝わってくる。

自分の初恋とリンクする部分もあり、見終わった後もしばらくは余韻に浸ってしまった。

春になったら、桜の花びらが散るのを見るたび、BGM には「One more time, One more chance」が脳裏に蘇り、切なくなってしまうかもしれない。

【秒速5センチメートル】http://5cm.yahoo.co.jp/story/index.html
【One more time, One more chance】http://www.youtube.com/watch?v=T-yemSc3VdI

ほしのこえ

2010-01-19 22:24:59 | アニメ


「ほしのこえ」は、携帯メールをモチーフとした、宇宙と地上にわかたれた少年と少女の超遠距離恋愛のお話(作品全長25分)。
新海誠氏が、監督・脚本・演出・作画・美術・編集などほとんどの作業を一人で行った約25分のフルデジタルアニメーションだ。

第1回新世紀東京国際アニメフェア21・第7回アニメーション神戸・第6回文化庁メディア芸術祭・第8回AMD AWARD・デジタルコンテンツグランプリ2002受賞作品。

私がこのアニメを見るきっかけとなったのは、1年生の美術の課題に出した『読書感想画』で、この作品を描いて来た生徒がいて、その内容に興味を持ったからだ。
地球と宇宙に引き裂かれる恋人達を繋ぐのは一本の携帯電話によるメール。
そのメールが届くのが、宇宙船の移動とともに1週間から1ヶ月、半年、1年、8年とかかってしまう。その絶望的な距離と時間を切なく描く詩情あふれるアニメだ。
設定やキャラクターを際立たせる背景美術が素晴しい。本当に絵が上手い。何気ない日常の一コマや、小道具、風景や建物のアングルが、台詞はないのに雄弁に物語っている。その存在感は登場人物にも匹敵するようだ。ただの水溜りがあんなに美しく、電柱やバス停にいたるまで全てのモチーフの描き方に愛情を感じる。
宇宙に行ったきり帰って来られない15歳の少女が、地球と恋人を恋しがる気持がびんびんと伝わってくる。

私も、故郷を離れ、ホームシックに苛まれて初めて帰省した時、故郷の無人駅のトイレのドアや電柱にまで頬ずりしたくなるような愛おしさを感じたのとすごくリンクする。

一緒に見ていた中2の14歳の娘は、
「切ない、切ない」
と言いながら見ていた。

宇宙に旅立った彼女が未だ15歳なのに、地上に残った彼はどんどん年をとっていく・・・。
8年後に届く「HAPPY BIRTHDAY!」のメールに、その届く時点での彼の年齢をメールに打つ彼女の気持はどんなだろう。
そのメールを待つ8年間と、それを受け取る時の彼の気持はどんなだろう?・・・

夜空を見上げると、無数の星が輝いている。
あの星の光は何万光年を経てこの地上に届いているのだろうか?
その星の光源は、その光が地上に届く間に消滅しているかもしれないのだ。
私が生まれた時にできた星の光が、今、この時、ようやく地球に届いているかもしれない。
そう思うと、夜空の星の輝きは本当に神秘的だ。

久しぶりに、元アニメ背景マンとして眠っていた「何か」を揺り起こされるようなアニメだった。

【ほしのこえ】http://www2.odn.ne.jp/~ccs50140/stars/index.html
【新海 誠】http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E6%B5%B7%E8%AA%A0
      http://www2.odn.ne.jp/~ccs50140/

『甲斐ある人と云われなん』

2010-01-18 23:00:00 | 徒然なるままに
1月17日(日)

今日、久しぶりに二人の旧友と電話で話した。
年賀状のやり取りは毎年絶えることなく続いてはいるが、最後に会ったのは、15年以上前になるかもしれない。
主要な用件は、今年の7月の高校の同窓会についての連絡とお誘いだったのだが・・・。
昔の呼び名で呼び合い、懐かしい話やら子育ての話、仕事の話に花が咲いた。
声だけ聞いていると、気分はお互い高校時代のイメージそのまま。
多分、見た目はお互いずいぶん変わったかもしれないが・・・。
どちらの友人とも、近いうちの再会を約束して受話器を置いた。

同窓会当日は、教員採用試験とぶつかっていて、私は幹事でありながら、当日の出席は断念しなくてはならない。
でも、友人達は、
「『やったよ~!』って、いい顔で2次会においで。待っているから」
と言ってくれた。
幹事のメンバーも、
「打ち上げ兼ねて『お疲れさん会』やるから。いい結果が出るように頑張って!」
と励ましてくれた。

今年はTryの年。そして、7月17日には『天命を知る』年に突入する。。
あと7ヶ月間、激動の『不惑の年』であり高校時代の恩師が『美しき時代』と言った40代を充実させて締めくくり、次の時代には大きく羽ばきたい!
我が母校の校歌の最後のフレーズは、
『心を磨き 身を鍛え 甲斐ある人と云われなん』
これは人生の応援歌でもある。
今の私は『あの頃夢見た未来』には立ってはいないかもしれない。
でも、あの頃の自分に恥じない生き方をしていると自負しているし、これからもそうありたいと思っている。

7月にみんなに会うときには、皆にも、恩師の先生方にも、自分自身でも、
「よくやった!」
と言ってもらえるように、頑張るぞ!!
 
        *(チョキ)*    *(キラキラ)*     *(グッド)*     *(クローバー)*     *(グー)*

先日受験した美術検定の結果が送られてきた。
自己採点どおりギリギリではあったが、何とか3級に合格することが出来た。
合格は出来たが、自分としては情けない結果だった。ギリギリで満足していてはだめだ。
次回は2級に挑戦だ。あと10ヶ月。今度こそ満点目指してリベンジだ!
もちろん、受験勉強だからと言って、ガリ勉するつもりはない。
頭を柔らかくして、感性を研ぎ澄ませて、古今東西のあらゆる美術について、面白がって楽しんで、いろんなことを吸収したいと思う。出来る限り実物をこの目で見て、その良さを脳裏に焼きつけ体感したい。
今年もいっぱい美術展に行くぞ~!
まずは2010年3月24日(水)〜4月11日(日)東京国立博物館で開催される『長谷川等白展』からスタートだ。

桜*(桜)*咲け!&*(テニス)*冬季選抜大会個人戦

2010-01-17 15:13:00 | 徒然なるままに
1月16日(土)

今日はセンター試験と私立前期入学試験の日。

何年か前の大雪に見舞われるようなことはなく、千葉は快晴だった。

みんな、Bestを尽くして頑張り抜けたかな?
みんなの努力が報われて、見事に桜*(桜)*が咲きますように・・・。

というわけで、今日、青葉の森に行って見つけて撮ってきた『冬桜』の画像を貼っちゃいます。
photo by toliton717 from OCNフォトフレンド

今日は、青葉の森に末娘の*(テニス)*の試合の応援に行った。
来年の中学総合体育大会(総体)のシード校を決める,冬季選抜大会の個人戦だ。
前回は団体戦で3位だった。
今回は、個人戦ということで、この間の団体戦の時のは違うペアだったが、娘たちのペアは善戦し、決勝リーグに残り、ファイナルカウントもジュース続きで、後一歩というところで負けてしまった。

「最後まで諦めるなー!!!!!」
と叫んだら、
「諦めてねーし!!!!!!」
と返ってきて、最後までボールに喰らいついていた。

去年の新人戦からよく応援に行くようになった程度の私にも、娘の成長の著しさにはびっくりする*(驚き)*
決して上手ではないが、よく動き、よく拾う。
あれで、ファーストサーブが一発目から入り、もっとミスがなくなれば、次の大会にはかなりのところまでステップアップできるかもしれない。
ペアの子とも息が合っていて、お互いに上手く連動して動いているように見えた。
『仲間を信じて』とか『絆』とか、よく横断幕に書かれているようなことを体現しているようだった。

昨日の娘の様子を見てなかなか感心したのは、自分が出番でない時の振舞い方だ。
応援する時も、審判をやるときも、真剣そのもの。
休憩時間には、私の差し入れのみかんを後輩や保護者の方々にまで「応援ありがとうございます」と配って歩いていた。
他校の生徒とも明るく挨拶を交わし、「頑張ってね!」「ありがとう」と言葉を掛け合っていた。

一時期は部活動を辞める辞めないでいろいろ悩んでいた娘だが、一試合一試合、一大会ごとに成長し、確実に上達し、試合運びも上手くなって来ている。
毎朝朝練に起こすのは一苦労だが、努力した分、前に進んでいるんだなあと思った。
みんなと*(テニス)*出来るのも後半年。
どんな思いで部活動を引退することが出来るのか。
自分に出来ることをひとつづつ確実にこなして、悔いのない夏の大会を迎えてほしい。

『たね。』のコンサートに行って来たよ*(音符)*

2010-01-17 11:10:00 | 徒然なるままに
1月15日(金)

今日は、前任校の先生のお誘いで、佐倉のライブハウス・SUN RISEにコンサート*(音符)*を聴きに行った。

その先生の教え子がやっているフォーク・デュオで「たね」というグループだった。

『たね。』オフィシャルサイト(曲を試聴できます)http://www.myspace.com/tanenoneta
photo by toliton717 from OCNフォトフレンド 

落ち込んでいる私の様子をブログを見て心配して頂き、
『元気になる明るい癒し系の歌を歌っている「たね」を聞いて、元気になってほしかったから』
ということで誘ってくださったのだった。本当に、うれしくありがたいことだと思った。

「たね」のメンバーのTakさんはバンジョー担当ハスキーでカントリーミュージックっぽい声が素敵*(ハート)*。
ネコさんはピアノと今回はマンドリンを担当で、中学時代は合唱部の部長だったという、健康的で伸びやかなアルトの声はまさに癒し系で、聞いているだけで、元気がもらえるような声だった。

『たね島』という架空の島の様子や物語をベースにしたオリジナル曲と、規制の曲のリクエストや、沖縄民謡のカバー曲もワクワクしたり、心に沁みて聞き入ってしまった。

そして何より、私が元気になったのは・・・・。
去年、100箇所でコンサートをやった中で、一番良かったのが、石巻でだったことだというトークを聞いた瞬間だった。
『ウニ祭り』に呼ばれて歌ったのだとかで、その時に食べた『牡蠣』が美味しかったとか、石巻の人たちの人情がいいとか、こんな故郷からずっと離れた何の接点もないようなところで、故郷を褒めてもらえるなんて・・・!
こちらのほうが感激してしまった。
コンサートの後も、、石巻出身だと名乗りをあげた私に、いろいろなことを話してくださり、感激もひとしお。すごく盛り上がって、紹介してくださった先生も、
「そんなにいいとこなら、こりゃ行くしかないね」
とおっしゃってくださって、とってもうれしかった。*(ハート6つ)*

コンサート会場から帰るとき、先生をご自宅まで送ったら、「タクシー代」に、たねのCDをプレゼントしていただいた。
帰り道、車の中で聞きながら、大きな声で歌いながら帰った。

♪大切な~のは~ 運と気力とタイミング

♪大切な~のは~ 知恵と勇気とタイミング

今の私は『タイミング』という言葉が『トラウマ』になりかけているだけに、すごく励まされる歌だ。
来週、学校で気がついたら鼻歌で歌っていそうな気がする・・・。

ネコさんは、小さい子向けの『音楽療法(療育?)』のお仕事をされている方だそうで、ピアノのほうも、バンジョーの演奏とあいまって、思わず踊り出したくなるようなリズミカルなピアノだった。

つくづく、音楽って、こうして笑顔で手拍子しながら聞くと、こんなに元気をもらえるんだなあと思った。

『たね島観光』*(椰子)*楽しかったです。
また春になったら行ってみたいです~!

U先生、今日はどうもありがとうございました。*(クローバー)**(キラキラ)**(音符)*