明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(144) ドイツで「ダメダメ ゲンパツ(日本語)」シュプレヒコールが!

2011年06月11日 12時00分00秒 | 明日に向けて6月1~30日
守田です。(20110611 12:00)

昨日、京都の京北と和知でのお話会に参加してきました。
どちらも会場いっぱいに近くの方たちが集まってくださいました。

仙台市と福島市からお子さん2人づつと一緒に避難されている女性、
いわき市からお子さん4人と一緒に避難されているご夫妻が一緒に
参加して、それぞれお話をしてくださいました。

また京北には東京から赤ちゃんを抱えて避難してきた女性も駆けつけて
くれて、コメントしてくれました。

和知では、お父さまが、若き日に原爆投下2日後に海軍兵士として
広島市に入られ、その後、何年もしてから突然、白血球が低下、
臓器の機能が次々とおかしくなり、そのまま多臓器不全で亡くなられた
という話をしてくださった方もいらっしゃいました。

・・・大変、盛り上がって、京都市内に戻ったのは午前1時になりました。
とても印象的な話が多かったので、後日、この場で紹介したいと思います。
京北・和知に集まってくださったみなさま。会を準備して下さったみなさま。
どうもありがとうございました。


さて、みなさま。いよいよ6月11日を迎えましたね。
京都は昨夜、激しく雨が降っていましたが、さきほど、ようやく上がりました!
このまま天気がもってくれると良いのですが・・・。
みなさまの地域はどうですか。どうか良い天気に恵まれますように。
雨が続く場合は、どうか濡れないように注意されてください。


さてこの11日向けて、「Atomfree-eastwest事務局」という日本とドイツの脱原発の
動きをつないでいるグループが、ドイツでの集会の模様を紹介してくださっています。
昨夜、メールが届きました。

面白いのは、日本語を使ったシュプレヒコールが行われていること。
「ダメダメ ゲンパツ」などなどです。

また事務局の方が参加して、メッセージをドイツ語でスピーチしていますが、
この日本語訳も末尾に添付されています。それを読むと、僕らが今日、京都で
一緒にウォークをする「環境市民」の方たちや、日本で緑の政治を目指している
「みどりの未来」の方たちからのアピールが中に入っています。

これから、それぞれの町を歩く前に、ちょっと元気をもらうのにいいかなと思い、
ご紹介しておきます。

冒頭に、今日の全国行動のマップもついています。
みなさんの歩かれる地域、あるいは講演会などなど、登録されましたか?
まだの方たちはぜひぜひ。

みんなでいい一日を作り出しましょう!


以下、Atomfree-eastwest事務局からです。

********************

皆様ご周知のことと思いますが、明日6月11日(土)全国100カ所以上で
脱原発デモやイベント、講演会があります。

「6.11 脱原発100万人アクション」
http://nonukes.jp/wordpress/


6月11日に向けて私達も下記のアクションを行いました。
ドイツから日本へ、脱原発の日本語シュプレヒコール「ダメダメ原発!NIPPON
脱原発!」のアクションです。

5月28日(土)ドイツ全国で約16万人の大規模デモがありました。
6月11日を支援するため、私達も旧首都ボンのデモに参加し、日本の脱原発・
自然エネルギー転換・六ヶ所反対の独語スピーチと日独シュプレヒコールを
行いました。その動画を下記のYoutubeにアップロードしています。(日独の
シュプレヒコールは1分05秒から始まります。)

http://www.youtube.com/watch?v=edqvQG_uzXE

なお、このドイツ語スピーチの和訳も添付してあります。もしよければ、上記の
Youtube動画と合わせてご一読ください。


明日(11日のこと、守田注)一人でも多くの人が街に出て、「日本を変える」具体的
な行動を起こすことを願っています。6月20日に私達もドイツ・アーヘン市のデモに
参加します。ここで再び「ダメダメ原発!NIPPON脱原発!」の日独シュプレヒコールを
ドイツの人達と行う予定です。

日独での脱原発を目指して、「DAME, DAME, GENPATS’ !」と「NIPPON DATS’-GENPATS’ !」をドイツの人達の間に、少しずつ広めていこうと思っています。

Atomfree-eastwest事務局
HP http://atomfree-eastwest.com/jp
E-Mail atomfree.eastwest@googlemail.com


P.S. 下記は日独シュプレヒコール呼びかけのフライヤーです。



1) DAME, DAME, GENPATS’ !
(Nein zur Atomkraft!)

2) YAME-YOO, GENPATS ’!
(Hoert auf mit Atomkraft !)

3) AKAHN, GENPATS’ !
(Es geht nicht mit Atomkraft !)

<II.>

1) DAME, DAME, ROKKASHO !
(Nein zu Rokkasho!)

2) YAME-YOO, ROKKASHO !
  (Hoert auf mit Rokkasho !)

3) AKAHN, ROKKASHO !
(Es geht nicht mit Rokkasho !)

<III.>

1) DAME, DAME, GENPATS’ !
(Nein zur Atomkraft !)

2) DAME, DAME, ROKKASHO !
(Nein zu Rokkasho !)

3) JA, JA, DATS’-GENPATS’ !
(Ja zum Atomausstieg !)

4) JA, JA, DATS’-GENPATS’ !
(Ja zum Atomausstieg !)

<IV.>

1) NIPPON DATS’-GENPATS’ !
(Atomausstieg in Japan !)

2) KIBOO NIPPON !
(Hoffnung Japan !)

3) WASSER - SONNE – WIND !

4) KIBOO NIPPON !
(Hoffnung Japan !)

<V.>

1.) GAMBA NIPPON !!
(Steh auf, Japan !!)

WE WILL CHANGE !

2.) GAMBA DEUTSCHLAND !!
(Steh auf, Deutschland !!)

WE WILL CHANGE !


2011年5月28日 ドイツ全国大規模デモ。
旧首都ボンで行った「日独で脱原発を目指すスピーチ」和訳

こんにちは。今日はこうしてお話しする機会をいただき、有難うございます。
私は家族と一緒にドイツで暮らして25年になりますが、日本に(4月中旬から
6週間ほど)帰国しており、ようやく一昨日ドイツに戻ったところです。

私が今日ここに立つ理由は、FUKUSHIMAについて、そして日独両国の脱原発に
ついて語るためです。

私にとってそして多くの日本人にとって、原発は最早、エネルギー技術とか一国の
国益の問題などではないのです。それはまさに人の生命、私達の未来に関わる
問題です。

 今、日本、ドイツ、そして世界全体で私達の前にあるのは、同じ一つの未来です。
原子力に支配された今日の世界で、私達は各国ないし一人一人に切り離された
別々の存在では最早ありません。

原子力政策は今や、一国家の問題に留まるものでありません。現在行われている
日本の原発推進政策は世界全体を危険に晒すものであり、歴史的にも今だかつて
例がないことです。

 ここで、日本から2つのメッセージを読ませていただきます。

最初のメッセージは京都のNGO、「環境市民」という環境活動を行っている 市民
団体からものです。
「私達の命を今後もずっと脅かしつづける原発を最早、許すことはできません。
ドイツの人々が妥協することなく、脱原発の意思を貫徹してくださることを願って
います。私達は互いに協力し合い、市民の力で原発の無い世界を実現しましょう!」

もう一つは、『みどりの未来』(日本の緑の党)からのものです。この緑の党はまだ
そのスタート時点で、約30年前のドイツの緑の党のような状況にあります。彼らは今、
互いに手をつなぎ、国会に議員を送ろうと努めています。つい先ごろ、この組織は
ドイツから緑の党のコッティング連邦議員(原子力政策担当)を招待し、一緒に
福島の避難地域を訪れたり、地震の危険のある浜岡原発にも行きました。

議員は東京や大阪など各地で脱原発に関する講演や記者会見をしました。私も
通訳として日程をほぼ同行しました。コッティング議員の言葉は、多くの日本の人々の
心に訴え、少なからず影響を与えました。

さて、その『みどりの未来』からのメッセージです。
「私たちは、ドイツが行った脱原発の決定に心から賛同し、ドイツの人々と連帯したい
と思います。あなたがたと共に、原発の無い世界の実現に取り組んでいきます。
たとえ、道のりが遠いものであろうとも!」

 皆さん、ドイツの方々にはなかなか想像できないことかも知れませんが、この2つの
メッセージはどう響きましたか。そうです、近来、特に福島の原発事故の後、ドイツは
多くの日本人に将来の可能性を照らし出し、その市民運動にも大きな啓発、刺激を
与えました。脱原発を目指す過去数十年の、ドイツの脱原発・市民運動、そして
緑の政治が、日本の多くの人々にとって一つの規範であり、希望の担い手とも
なっていることは確かです。

2011年3月11日は世界の歴史の分岐点になるかも知れません。日本にとっては既に
それは明らかなことです。日本はFUKUSHIMAの前と後では同じ国ではなくなりました。(
3月11日以降)多くの日本人は今、言葉に言い表せない心の傷を抱いています。
日本で、そしてここドイツでも、話の最中に人々が涙で言葉を詰まらせるのを私は
何度も経験しました。

 しかしながら日本の政府と電力会社は、現在ある原子炉を今後も存続させようと
躍起になっています。日本は従来の原子力政策を基本的には維持する考えです。
その中で原子力エネルギーへの依存性、そして経済的利益ということが、常に
前面に出ています。そこで議論になるのは、原子炉の安全性を高めるということ
だけです。脱原発に関する議論は、未だに政治の場で真剣に取り扱われていません。

 この点から言うと、その硬直性において日本とフランスはまさにその双璧です。
中央集権を軸とした国家体制に基づく原発推進イデオロギーの下では、未来の
希望や生き甲斐のある社会は生まれてきません。これは、私の確信するところです。

 原子力は、ウラン鉱石の採掘から核廃棄物の最終処理に至るまで全てのプロセス
において、人間と生命を脅かす危険なものです。それ故、未来自体を損なうものです。
それは抽象論ではありません。

 福島原発の近くに住む一人の男性が、数週間前に自殺をしました。彼は熱心な
有機農業家で、長い間、畑を入念に管理し、野菜を作ってきました。収穫した作物は、
主に近隣の小学校・子供達に向けられたものでした。原発事故によって畑が
汚染されているのが明らかになり、作った野菜をすべて投棄しなければなりません
でした。長年の苦労や献身、人生の目的がすべて無に帰してしまったのです。
彼には最早、未来も希望も残されていませんでした。投棄した翌日、彼は自殺を
したのです。

 私達はこの悲劇を繰り返してはなりません。無力感に押しつぶされてはなりません。どんなことがあっても希望、未来を信じたいと思います。

そのために、ただここで話し合うだけでなく、一緒に行動しましょう。どうか皆さん、
日本の脱原発を支援する呼びかけを一緒に行い、日本に伝えようではありませんか。
(デモの参加者と、日本の脱原発を呼びかける日本語でのシュプレヒコール開始、
テキストは下記参照)

 福島の事故以来、ちょうど3ヶ月後の6月11日には初めて、日本で全国規模の
大きなデモが予定されています。ドイツからの連帯が期待されています。ドイツからも
私達の運動を応援してください。

以上/ドイツ語スピーチ及び和訳文責 高田知行

(ドイツ語の和訳については今回も、東京在住、田口信子様の多大なるご協力を
頂きました。誠に有難うございます。)
コメント (2)
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