明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(138) 京都ママ・パパの会に呼んでいただきました。和知でもお話します。

2011年06月04日 09時30分00秒 | 明日に向けて6月1~30日
守田です。(20110604 09:30)

急きょのお話ですが、14日に「放射能から子どもを守る京都・ママ・パパの会」
の方たちに呼んでいただいたので、お話させていただくことになりました。
案内など、貼り付けさせていただきます。

また10日に京北町でもお話させていただきますが、その後に和知(船井群
京丹波町)に移動して、そこでもお話をさせていただきます。
どちらでも放射能汚染とどう立ち向かっていくのかのお話を中心にし、もんじゅや
福井原発のことにも少し触れようと思っています。

「ママパパ会」の方たち、その名のごとく、ママさんを中心にした集まりです。
5月27日に結成会を開いたのですが、50人の参加で大盛況だったとのこと。
毎日新聞で報じられましたので、僕の講演のお知らせの後に、記事を添えて
おきます。


それにしても最近、ママさんパワーの凄さ、素晴らしさに感動しています。
先日も、出町柳で、平賀緑さんという方が、食糧汚染についてお話をされたの
ですが、そのときもお母さんたちが30人もかけつけた。

会場がいっぱいだったのですが、そこに10人ぐらいの赤ちゃんたちもいた。
僕が座った近くでも2人のお母さんが、赤ちゃんと、2歳前ぐらいの女の子を
あやしていたのですが、ヨチヨチ歩きの女の子が、僕を気にいってくれのか、
膝の上にどかっと腰をおろしてくれました。いやあ、嬉しかった!

僕は女の子をあやしてあげながら、平賀さんのお話に聞き入って
いました。
ちなみに平賀さんは「緑の情報サイト」を開設しています。
http://midori.info/
こちらもどうぞ、ご覧ください。


京北町での催しも、おむすびマーケットのママさんが中心に組み立てられていて、
地域のお母さんに集まってもらうことを目指していると聞いています。


わが子を守る!

人間のあらゆる思いの中でも、とても強くて尊いのが、やはりこの思いだよなと
僕には思えます。

僕自身は1959年の生まれで、僕が小さい時、世界は核実験で溢れ返って
いました。そんなとき、母に「雨にあたると頭が禿げちゃうから、あたっちゃだめ」
と言われたことを、最近になって思い出しました。

その母自身は、東京大空襲を、爆心地にいながら奇跡的に生きのびた人でした。
母が生き延びてくれて、なおかつ僕を産み、僕を守り、育ててくれた。今、あのとき
の母の言葉に感謝の念が湧きます。

親たちが懸命になってわが子を育てる。それを周りが手伝い、見守っていく。
そのことで私たちは世代を紡いでいきます。そうして私たちはたくさんの人々と
出会うことができる。

私たちが出会うことができたその1人1人が、親や、その時々の大人たちが
育んでくれた大切な命です。そんなリレーが私たちの世界なのですね。

ママさん、パパさんたちに呼んでいただけることは、とても光栄です。
10日の京北でも、和知でも、そして14日の京都市内の集いでも、
いい話合いの場ができたらいいなと思います。

お近くの方、よろしければお越しください。


以下、案内を貼り付けます。

*********************

こんばんわ。
ママパパの会 事務局です。
ただ今決定したばかりの講演会のお知らせです。

守田敏也さんが、講演に来てくださいます。

緻密なデーター収集と鋭い分析力、そしてネットワークにより、震災後、講演会
などに引っ張りだこ、被災地救援(現地入り)など、大変ご多忙な毎日を送られ
ています。
そんな中、突然お願いした、ママパパ企画お話会の申し出を快く引き受けて
下さいました!

守田さんの講演は、私達事務局スタッフも、先月、参加いたしましたが、科学
分析能力が素晴らしく、噛み砕いて説明くださるので大変分かり易いものでした。
個人の質問や不安にも、とっても丁寧に答えて下さいます。

京都のお母さんも、梅雨を迎え、不安が増してきている事と思います。
少しでも、不安や疑問をクリアーにして欲しい。。そんな気持ちで急遽、この
講演会を企画させて頂きました。

当日は、20畳の和室を使用します。
お子様連れも大歓迎です、講演会とは言え、ゆったりとしたお話会形式で
行います。
和室なので小さな子供達もゆったりできます。
是非、皆さん、お越しください!
-----------------------------------------------------

「放射能汚染とどう向き合うか。日本は?京都はどうなるの?」
 (質問はご自由に!)

講師:守田敏也さん
日時:6月14日(火) 10:00~12:00場所:ひとまち交流館 
(河原町五条下がる)
2階 和室
定員:30名 (定員に達する可能性ありなので、お早めにメールにて
ご予約下さいませ。)kodomokyoto@gmain.com*カンパ制です。

9時半には開場いたします。


守田敏也さん(もりたとしや)さん プロフィール
プロフィール:1959年生まれ。京都市在住。同志社大学社会的共通資本研究
センター客員フェローなどを経て、現在フリーライターとして取材活動を続け
ながら、社会的共通資本に関する研究を進めている 。原子力政策についても
独自の研究を続けている。震災後のデーター収集と鋭い分析力により、震災後、
講演会などに駆け回り、多忙な毎日を送られています。
http://abc.pwkyoto.com/?cid=4


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放射能から子どもを守る京都・ママ・パパの会

WEB: http://kodomo-kyoto.sakura.ne.jp/
MAIL: kodomokyoto@gmail.com

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東日本大震災:放射能から子ども守ろう 

「京都・ママ・パパの会」初会合 /京都
 ◇避難者参加、交流や勉強

2011年5月28日 毎日新聞 地方版
 福島第1原発事故で放射能の影響が懸念される中、原発問題への関心を高め
ようと市民サークル「放射能から子どもを守る京都・ママ・パパの会」が設立され
27日、最初の交流会を開いた。市内の子どもを持つ親に加え、福島県や宮城県
から市内に避難している主婦らも参加し、意見交換した。

 サークルは市内の保育士や子どもを持つ主婦らが中心となり設立。子どもの方
が放射能による健康被害を受けやすいとされているが同世代の親の間で、原発
問題への関心が薄いことから、放射能の影響について関心を高めていくことを
目指している。
 初の交流会には
約50人が参加。会では出席者が1人ずつあいさつ。福島県いわき市から京都市
右京区の実家へ3歳の長男と避難している40代の主婦も参加。主婦は震災
4日後の3月15日に、実家へ避難。夫は仕事があるため、既にいわき市に
戻っているが、自分と長男は、放射能の影響が心配で福島県内に戻るか迷って
いるという。

 主婦は「夫はいわき市内の放射線量は低いので帰ってきても大丈夫というが、
本当に大丈夫なのか心配。このサークルで放射線について少しでも学びたい」と
話した。

 今後、街頭署名や専門家を招いての講演会などを開いていくという。問い合わせ
はメール(kodomokyoto@gmail.com)。【堀智行】
http://mainichi.jp/area/kyoto/news/20110528ddlk26040543000c.html


**********

でも原発が無いと電気が使えないんでしょ?え!ちがうの?

京都市右京区京北と船井郡京丹波町(旧和知町)で守田敏也さんの
おはなし会をします。

まだまだ危機的状態が続く被災地。
わたしたちは、何を求めてここまで頑張ってきたのか?
わたしたちは、子どもたちに何を残すことができるのか?
現実を知り、これからどうすればよいのかを一緒に考えたいと思います。

【福島のお母さんたちの声を受けて・・。】

参加費:500円(資料代含む)
★昼の部
日時:6月10日(金)13時~
場所:京北合同庁舎(右京区京北周山町上寺田1-1)

★夜の部【場所を変えて夜も開催することが決まりました!!】
日時:6月10日(金)19時~
場所:菓歩菓歩 クラフト館(京都府船井郡京丹波町坂原シヨガキ16番地)

時間をさかのぼって公表される数値と現在の数値。本当の数値が分かりにくく
なり福島原発の【今の状況】が伝わってきにくい中、時間とともに危機感が
薄れてしまっている。

なかなか止まらない放射能に不安に感じながらも地域の目を優先してしまう
お母さん達。切実な思いを紹介しながら、乳幼児が直面している状況を
お話しします。また福島原発周辺から避難されている方に対して差別・偏見を
生まないように内部被曝や間接被曝なども解説。京北地域が原子力発電所
から30km~50km圏にあることを再認識し、漠然と抱えている危機や恐怖を
発信するのではなく一人ひとりがこれから何が出来るのかを一緒に考えたいと
思います。質疑応答あり。昼の部には福島のお母さんたちも来ます。

守田敏也(もりたとしや)
1959年生まれ。京都市在住。同志社大学社会的共通資本研究センター客員
フェローなどを経て、現在フリーライターとして取材活動を続けながら、社会的
共通資本に関する研究を進めている。

ナラ枯れ問題に深く関わり、京都大文字山での害虫防除なども実施。原子力
政策に関しても独自の研究と活動を続けてきた。3.11以降、発信し続ける記事が
注目され多数の講演依頼をうけるなか、5月には気仙沼に京都で寄付して
いただいた自動車を届け、現地各所で講演。

問い合わせ先:080-3834-0631
       omusubi@keihoku.jp
主催:みどりのこぐま/おむすびマーケット実行委員会
後援:公益財団法人京都新聞社会福祉事業団



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明日に向けて(137) 福島からの避難者ら4割が内部被ばく(長崎県)

2011年06月04日 02時00分00秒 | 明日に向けて6月1~30日
守田です。(20110604 02:00)

ショッキングなニュースです。

中国新聞によれば、3月に原発事故を受けて、救援活動などで現地入りした
人や、現地から長崎県に避難している人たちを調べたところ、約4割が
内部被ばくしていることが分かったと言うのです。

測定は長崎大学病院でホールボディカウンターを使って行われました。
検出されたのは、放射性ヨウ素131とセシウム137です。
「健康影響は考えなくていいレベル」とされていますが、実際はどうでしょうか。

この点を掘り下げてみたいと考えて、この「研究」に参加してコメントしている
「長崎大先導生命科学研究支援センター、松田尚樹教授」がどういう方なのか
調べてみました。

すると分かったのは、福島県放射線健康リスク管理アドバイザーとなって、3月
から福島に乗り込んだ、かの山下俊一長崎大学教授とペアになり、福島を
はじめ、各地で講演されている方だと言う事が分かりました。

ちなみに山下教授は、4月6日の時点で、「この事故での放射性降下物の影響は
ほとんど皆無」だとか、「放出された放射能は、チェルノブイリ事故の100分の1から
1000分の1」と語った先生です。「マスクは必要ない」と当初から強調されていた。

ところが4月12日の段階で、政府により、放射能はヨウ素換算で最大63万テラ
ベクレルも放出され、チェルノブイリの1割を超えたことが明らかにされました。
さらに6月3日には、放射能汚染水がさらに72万テラベクレルもあることが分かった。

それだけでも山下教授の見通しが、専門家としてはいかに極端な過ちだったか、
科学者として致命的な見込み違いを犯していたかが分かります。松田教授は
そのことをどのようにお考えなのか聞いてみたいものです。

このような点を考えた時に、せっかく行われた検査が、「安全宣言」に利用
されるだけで、本当に、被ばくされた方や、私たちにとっての利のある「今後の
研究に生かせる」のか大きな疑問が残ります。

何よりも、「健康影響は考えなくていいレベル」とされることで、内部被ばくされた
方が、健康被害はないと、治療や補償の対象から外されてしまう可能性がある
のではないでしょうか。

また注意しておかなければならないのは、ホールボディカウンターで計測できる
のは、基本的にガンマー線のみであり、ベータ線やアルファ線は、測ることが
できないという点です。どちらも体内ではほとんど飛ばないためです。

とくにアルファ線は細胞内では何ミクロンという長さしか飛ばない。その分、
周辺の細胞に甚大なダメージを与えるわけですが、外から計測器をあてても
そこまで飛んでこないので、測りようがないのです。

そのためにアルファ線を出す物質を体内でつかまえるのは非常に難しいのです。
尿を採取して分析するとか、アルファー線が出て崩壊するときに微量に出るX線
から推測するなどしますが、おおがかりな装置が必要で、なおかつ精度が低い。

ストロンチウムやプルトニウムなど、ガンマー線を多くは出さない核種による内部
被ばくを把握するのは非常に難しい。むしろ被ばくした直後に、空気中の核種を
捕まえた方がずっと、被ばくの量と質の目安はつきやすいとされています。


福島に救助で入った方と避難された方の4割が内部被ばく・・・。ぜひその
場所も公開して欲しいものですが、このことは、より沢山の方が、ホールボディ
カウンターによる検査を必要としていることを物語っているように思えます。

同時に、尿検査なども必要とされているのではないでしょうか。それらによって、
今のうちに被ばく実態を少しでもつかみ、記録しておくことが、被ばくされた方の
これからに役立つと思います。


・・・内部被ばく問題についての考察を続けます。


なお中国新聞の記事と同時に、山下・松田教授らの講演会のお知らせも
貼り付けておきます。

***

福島からの避難者ら4割が内部被曝 長崎大病院調べ

2011年6月2日 中国新聞
 福島第1原発事故を受け、救援活動などで現地入りした人や、現地から長崎
県に避難している人たちを長崎大病院(長崎市)などが調べたところ、約4割が
内部被曝(ひばく)していることが分かった。原発作業員以外の体内放射能の
測定結果が明らかになるのは初めて。健康影響は考えなくていいレベルという。
同大の研究グループは5日、広島市中区で開かれる「原子爆弾後障害研究会」
で報告する。

 同大病院は3月14日から、福島県に派遣された大学や長崎県職員のほか
被災地からの避難者を対象に、ホールボディーカウンター(全身測定装置)を
使って体内放射能を検査している。同月末までに検査を受けた計87人を分析
したところ、通常は検出されない放射性ヨウ素131を34人(39%)から、セシ
ウム137を22人(25%)から検出した。

 ヨウ素は体重1キロ当たり平均8・2ベクレル、セシウムは同12・5ベクレル
だった。人間(成人)の体内には通常でも、放射性物質のカリウム40が50~70
ベクレル存在することから、健康影響はないと考えられるという。

 研究グループに参加した長崎大先導生命科学研究支援センターの松田尚樹
教授は「ヨウ素やセシウムの値は予想の範囲内だった。呼吸を通じて取り込んだ
ものが大半ではないか」とみる。4月以降に福島県内に入り、測定を受けた人の
検出量はゼロに近づいているという。

 松田教授は「早期の内部被曝結果がデータとして現れた。原発との距離や方向、
滞在時間などの行動パターンと合わせて解析することで、今後の研究に生かせる
のではないか」と話している。
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp201106020066.html

***

放射性物質:専門家が20日に講演会 東京で

2011年5月12日 17時28分 毎日新聞 
 原爆やチェルノブイリ原発事故などの放射線の影響を研究してきた専門家が
放射線について解説する講演会「長崎から福島へ」が20日、東京都港区北青山
の青山ダイヤモンドホールで開かれる。入場無料。

 主催は、同原発事故被災地などへ専門医を派遣、海外の医師受け入れや技術
支援をしてきた「長崎・ヒバクシャ医療国際協力会(NASHIM)」(長崎市、蒔本
恭会長)。メンバーは、震災直後から福島県内で放射線の影響について講演し、
風評被害を心配する住民から「関東でも実施してほしい」と要望があったという。

 3回連続の講演会で、1回目のテーマは「放射線の正しい理解のために」。長崎
大先導生命科学研究支援センターの松田尚樹教授と、福島県放射線健康リスク
管理アドバイザーの山下俊一・同大大学院医歯薬学総合研究科長が講演。放射
線測定値の意味や福島第1原発事故による健康影響を考える。2回目は6月、
3回目は7月に東京都内で開く予定。

 申し込みは、同会ホームページ(http://www.nashim.org/)からか、
事務局(095・895・2475)へ。
http://mainichi.jp/select/science/news/20110513k0000m040008000c.html
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