守田です。(20160706 23:30)
このところ講演や選挙の応援演説などで猛烈に各地を走り回っており、なかなか「明日に向けて」が書けない日々が続いています。
申し訳なく思いますが、ともあれ憲法と平和の行く末がかかったこの選挙戦の最終版に、みなさんへのアピールを行おうと思います。
今回の選挙での大きな課題は、憲法違反の戦争法を強行可決した安倍政権の暴走を許さないことです。
ぜひそのために戦争法反対で成立した野党共闘のもと、統一候補が立っている場合にはその方を、また複数区の場合はもっともこうしたことを推し進めうる候補を応援して欲しいです。
戦争法で自衛隊が連携する相手は、沖縄で島袋りなさんをレイプして殺害したような人物を生んでいるアメリカ海兵隊やアメリカ軍です。
あんな事件が起こることには理由があります。海兵隊が人を直接に殺す部隊で残酷な訓練を行っているからです。
新人訓練では個性を徹底的に潰してどんな命令にもイエッサーと言わせる訓練をしています。
耳元で繰り返し聴くに堪えない差別的な言葉を叫んで兵士を罵倒し、イエッサーと言わせ続けます。
そのことで人権意識を摩滅させ、どんな理不尽な命令にも従う兵士を作っていくのです。
例えば海兵隊は新兵訓練でミリタリーケイデンスという歌を歌います。ランニングしながらみんなで唱和して走るのです。
どんな歌なのか。ベトナム戦争の時に実際に歌われていたフレーズはこうです。
I wanna Rape Kill Pillage・ Burn,annnn・ Eat dead Baaa-bies
レイプするぞ ぶっ殺すぞ ぶんどって 焼き捨てて 死んだ赤ん坊を 食ってやる
あるいはこんな歌も歌います。
ママとパパはベッドでゴロゴロ ママが転がり、こう言った
お願い、欲しいの・・・ しごいて!
不愉快になったら申し訳ありませんが、でも本当にこんな歌を歌ってきたのです。
なんでこんな歌を歌わせるのか。新兵の心を残虐な行為にならしていくためです。
同時に兵士たちの人間としての温かい心を支えているお父さんとお母さんを愚弄し、親の愛との絆を断つためです。
とくに重視されているのが心の中のお母さんを殺すことです。そうでないとアメリカの平均的な青年は殺人ができないのです。
こんな残虐な自分をみてお母さんはどう思うだろうという気持ちが若者にとっての暴力の最も大きな抑制力だからです。
それを潰し切った時、人は、若者は、殺人マシーンに変えられてしまいます。
だから軍隊、とくに海兵隊は残虐な集団になるとともに性暴力にも親和的になってしまうのです。
そもそも性暴力は米軍の中でも多発しています。アフガン・イラク戦争に派遣された米軍女性兵士のなんと33%がレイプ被害にあっているそうです。
あるいは2012年には全軍で14000人もの男性兵士がレイプにあっています。米軍の中でレイプ被害は実数では男性兵士の方が多いほどです。
しかもこれらの数は「勇気ある告発」でやっと明らかになった数であり、実際にはもっと多くのレイプが行われています。
私たちが知っておくべきことは、こんな米軍にそもそも犯罪が繰り返されるごとに叫ばれる「綱紀粛正」などできるわけがないことです。
そのためには殺人訓練を止める必要があるからです。
同時に大事なことは、こんな海兵隊と一緒に行動し戦闘を共にするためには、自衛官も同じような人格破綻者=殺人マシーンにしなければならないことです。
それでなければ戦争ができないからですが、そんなことは絶対に認められません。
若者を人殺しマシーンにすることが心の中の親を、お母さんを、殺すことならば、私たちはその反対の道を行きましょう!
若者に、子どもに、「戦争に行くな。人を殺すな。レイプをするな。略奪をするな」と心を込めて語り続けましょう。
人を愛することの尊さと素晴らしさを、何度でも語り聞かせましょう。
そのためにも今こそ国会の場で大きく人権思想を輝かせていく必要があります。愛を語れる議員を増やしていく必要があります。
これにもっともふさわしい、ないし「近い」とみなさんが思う候補を力強く応援してください!
同時に今回の選挙では国会で安倍与党と改憲勢力が3分の2の議席を獲得して憲法を変えようとすることを阻止することが重要な争点です。
野党共闘はこのためにも成立が促進され、参院選のすべての一人区で統一候補が誕生しました。かつてない画期的なことですが、これは平和を願う多くの人々のさまざまな努力によって達成されたものです。
その意味で誰もが努力を傾けた結果ですが、僕はここであえて誰よりも貢献した政党の名を上げるなら日本共産党だと思っています。
平和のために、憲法を守るためにもっとも大きな譲歩をされたからです。心から感謝したいと思います。
ただ一方でみておかなければならないのは、野党共闘はまだ原発ゼロにまで成長はしてないことです。
ご存知のように熊本や九州で大変な地震がありました。4月14日益城町で震度7の地震が起こり、さらに16日にも、震度7の地震が起こりました。観測史上初めてのことです。
さらに4月14日から5月14日までの震度1以上の地震回数は1440回、昨年1年間の日本全体の同じ地震総数1842回の実に8割が一月でおこってしまったのです。
これも観測史上初めてのこと。このことは現代科学はまだまだ地震のことをはっきりとつかめていないことを示しました。
にもかかわらず今回揺れた断層の近くにある川内原発はとまりませんでした。まったくもって愚かしいです。
さらに大きな断層帯である中央構造線の上に乗っている伊方原発が7月末に再稼働させられようとしています。
さらに6月20日には老朽化して40年も経っている高浜原発1、2号機の20年の運転延長すらが認められてしまいました。
これらに共通する点でとくに重要なのは、高浜も川内も伊方も同じ三菱重工製の加圧水型と呼ばれる原発で致命的な欠陥を抱えていることです。蒸気発生器と呼ばれる部品です。
炉心の中を150気圧300度の熱湯を回していて、それと細管で接して二次冷却水に熱を移し、蒸気を発生させてタービンを回す大きな部品なのですが、この細管に穴があいて壊れるとても深刻な事故が繰り返されているのです。
そのため三菱は何度も蒸気発生器に改良を加え、古いものを新しいものに交換していますが、この技術が未確立なのです。
どういうことかというと、2008年にアメリカで作られたサンオノフレ原発に三菱が最新型の蒸気発生器を輸出し、2010年に交換が行われたのですが、これがとりかえて2年も経たないうちに大きな事故を起こしてしまったのです。
このためアメリカの原子力規制庁が査察に入ったのですが、最終的な答えは危険すぎて修理不能だというもので、なんとこの原発は廃炉になり、三菱は9300億円もの損害賠償を請求されています。
このことが川内原発にも波及しました。川内1号機は最新型に交換してから再稼働を迎えたのですが、2号機は最新型をすぐそばまで運び込んでいたにも関わらず交換をやめて旧型のまま再稼働を迎えたのです。
サンオノフレで致命的な事故があったので最新型が怖くなったのだと思いますが、でももともともとの部品が老朽化して危険だと判断されたから交換する予定だったのです。
だから川内1号機は最新型をつけているから危険であり、2号機は古い老朽化したものをつけたままだから危険なのです。
ましてや高浜1号機2号機はあちこちが古びていますから危険度もっと高い。
こんな形で原発を再稼働するのはばくちをうつようなものです。私たちの命をさらす全くもって愚かで許しがたいばくちです。
この流れを止めるためには原発ゼロを訴える議員の数を増やす必要があります。
そのもとで野党共闘がさらに原発ゼロ共闘に育って行って欲しい。これをみんなで実現したいと思います。
そのためにも今回の選挙で、原発反対を唱える議席を大きく伸びすために努力しましょう。とくに比例区にはこうした観点も踏まえて臨むことが大切だと思います。
みなさん。憲法と平和を守り、危険な原発を停めるために選挙に行きましょう!投票を呼びかけましょう!
最後までみんなで力を振り絞りましょう!