明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1987)福島第一の水位低下を見すえ放射線被曝の危険性をしっかりと把握しよう- 放射線副読本すっきり読み解きBOOK 読み会atハリーナ2回目のお誘い(2月23日)

2021年02月20日 23時30分00秒 | 明日に向けて(1901~2100)

守田です(20210220 23:30)

被曝の危険性を学ぶことが原子力防災のコア

2月23日(火・休日)午後1時から3時のスケジュールで、『放射線副読本すっきり読み解きBOOK』のリアル読み会を行います。京都市のキッチン・ハリーナにてです。お近くの方、ぜひご参加していただきたいです。
今回は2回目で放射線被曝の影響について書かれているところ、正確には影響を可能な限り小さく見せているところを扱います。ここをしっかりと読み解く中で、被曝の危険性をみんなでしっかりとつかみたいのです。
1回目で放射線とは何か半減期とは何かなどのアウトラインをつかんだ方にぜひご参加いただきたい。もちろん初めての方にも分かりやすく解説します。

今回はスライドも用意します。福島原発事故でどんな被曝被害が出ているか、僕が取材で集めてきた内容をご紹介します。かなりコアなものになりますが、これが原子力防災のコアです。
事故が起こった時なぜとっとと逃げる必要があるのか。一にも二にも被曝が怖いから。反対にここをしっかり把握していないといざという時に逃げ出せなくなってしまいがちなのです。
『放射線副読本』が「原発事故を二度と起こさない」などとは一言も語らないし、被曝の危険性についてほとんどまともに論じないのもこのため。被曝が怖くなければ逃げる必要もないし、原発を避ける必要もない。

被曝影響のものすごい過小評価は、広島・長崎での大量虐殺後に強められてきました。とくに遺伝的影響が徹底して隠されました。そうでないと広島・長崎への核攻撃が人類への罪として断罪されるからです。
かつまたその後の核実験も当然許されなかったし、核戦略など維持できなかったのです。だから放射線の危険性、人体への影響が本当に何重にも隠されてきました。
『放射線副読本』も明らかにその流れの中で作られています。騙しのオンパレードです。そのトリックを打ち破るためにぜひ被曝被害がどんなものか、今回の読み解き会に来てください。


写真は1回目のハリーナ読み解き会より


福島第一原発の格納容器損傷の拡大-水位低下も見すえながら

昨夜福島第一原発1号機3号機の水位が低下していることが発表されました。東電によると2月13日の震度6強の地震で、格納容器の損傷部分が拡大したと推測されるとのこと。
1号機は遅くとも15日から、3号機は同じく17日から水位低下が始まったとされています。13日に直ちに始まったのではないのは不気味です。その後に裂け目が拡大したわけで、今後のことが強く懸念されます。
最も恐ろしいのは格納容器が大きく破損して溶け落ちた核燃料を水没状態にできなくなること。冷却もできなくなるし、放射線をさえぎる水のシールドが無くなったら放射線値がさらに跳ね上がって、周辺での作業ができなくなるからです。


東京新聞より

そうなったらどう被害が広がるか、予想することは難しいですが、一つはっきりしているのは、事態が深刻化してもまたも東電も政府も人々を逃がしてくれないだろうということです。
それどころか山下俊一氏や高村昇氏らのラインで「放射線災害復興学」が進められています。次の核災害を前提とし被曝環境下で「人々が明るく前向きに生活する」ことを目指すものだそうです。壮大な騙しの準備です。
私たちの側もこれに対して備えなくてはなりません。自分が危険性を自覚するだけでなく、人々を騙しから救うこと、逃げさせるすべを学ばなければ。

そのために『放射線副読本すっきり読み解きBOOK』を使って共に学びたいです。ぜひ2回目の読み会にご参加ください!

*****

2月23日(火・休日)午後1時から3時
キッチン。ハリーナにて(京都市左京区北白川西町85-4)
主催 ウチら困ってんねん@京都
参加費1000円(学生500円)

Facebookイベントページ
https://www.facebook.com/events/887993125322081
BOOKは現場で購入できます。あらかじめ手に入れたい方は以下からダウンロードしてください。
https://nyoki2pj.com/lp/info_yomitokibook/

#放射線副読本 #放射線副読本すっきり読み解きBOOK #放射線防護 #キッチンハリーナ

*****

この記事に共感していただけましたらカンパをお願いできると嬉しいです。自由に金額設定できます。
https://www.paypal.me/toshikyoto/500

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

明日に向けて(1986)要注意!福島第一原発1号機3号機の水位低下 格納容器損傷拡大の可能性大

2021年02月20日 01時30分00秒 | 明日に向けて(1901~2100)

守田です(20210220 01:30)

水位低下から考えられること

東京電力が昨日19日に福島第一原発1号機と3号機の原子炉の水位か下がっていることを発表しました。
1号機で1.9メートルの水位が40~70センチ下がり、3号機も6.3メートルあった水位が約30センチ下がっているようです。
東電はこれを13日夜に原発を立地している大熊町と双葉町で計測された震度6弱の地震の影響で、10年前の事故で損傷した部分が広がり、原子炉建屋内に漏れ出る量が増えたためと分析しています。


東京新聞より

周辺での放射線値の変化はないそうですが、すでにあった亀裂が広がったのですからとても心配です。
万が一、損傷が拡大して格納容器が大きく損傷してしまうと、いまは格納容器の中に残っているとみられている溶け落ちた核燃料(デブリ)が外に出てしまう。
怖いのはデブリの冷却ができなくなることと、水という放射線に対するシールドも失ってしまうことです。そうなると一気に放射線値が高くなり、今よりももっと原子炉に近寄りがたくなります。

最悪の場合、福一の現場にすらいられないのではないか。その中でデブリの冷却ができなくなり、対処ができなくなるわけですから避難を拡大するしかなくなってしまう・・・。

その他、あれやこれや考えられますが、明日になったらさまざまな人士にお聞きするなどして状況をより深くつかみたいと思います。
ともあれいまは原発に近い方に十分な警戒を呼びかけます。
とくに怖いのは大きな地震が再度起こること。ちょうど20日で気象庁が警戒を呼びかけた一週間が過ぎることになりますが、まだまったく安心できません。


地震大国で原発はあまりに危険

今回、私たちはあらためて地震大国におかれた原発があまりに危険であることを突きつけられています。
稼働原発だけではありません。すでに激しく壊れている福島第一原発もとても危ない。今回も揺さぶられて裂け目が拡大しています。
原発は地震がなくても世界各地で深刻な故障事故を起こしていますが、その上に日本では世界で起こる震度6以上の地震の2割が起こっているのです。

しかもいま、動いてない原発で核燃料が入っているのは、堅牢でもなんでもない燃料プールの中です。
きわめて脆弱なプールの中に恐ろしい物質が沈められている。
それやこれやで地震のたびに「原発はどうなった??」とドキドキしながら懸命に情報を集めなければならないのです。

ともあれいまは福島第一原発の現状にみんなで十分に注意を傾けましょう。
つかんだ情報は-真偽を見極めながらですが-どんどんシェアして私たちの力で私たちを守りましょう。
それをしながら、原発を即時止めて廃炉にせよ!の声を高めていきましょう。


TBSより

#福島第一 #水位低下 #格納容器損傷の広がり #震度6 #地震大国の原発はあまりに危険

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする