明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(2250)放射性廃棄物について学ぼう!ー原子力進めてはならない明確な理由がそこにある

2022年10月06日 23時00分00秒 | 明日に向けて(2201~2400)

守田です(20221006 23:00)

岸田政権の無謀な原発推進―新増設などに立ち向かうため、この秋から来春にかけて、核と原発の問題の講演会、学習会を増やしましょう。「原発はオワコン」=終わったコンテンツであることを広めましょう。
今回はある方から「放射性廃棄物について話をするのだけれどまとまった資料はないか」と問われた際に、原子力推進側から出ているものを紹介しました。
批判的に読み解くべきものですが、実はぱっとみただけでも「うわあ、これはダメじゃん」と思うものもたくさん載っています。今回はその一部を紹介します。

「原子力・エネルギー図面集」について

僕がよく参考にしているのは、日本原子力文化財団が作っている「原子力・エネルギー」図面集です。
10章のコンテンツに別れていてそれぞれにたくさんのフリップが並べられています。

「原子力・エネルギー」図面集
https://www.jaero.or.jp/data/03syuppan/energy_zumen/energy_zumen.html

もちろん原子力を推進する立場から作られているものなので、批判的な目で見て頂きたいものです。
例えば、今回、みなさんに紹介するために、あらためてすべてのコンテンツを開いてみたら、「第1章世界および日本のエネルギー事情」や「第2章地球規模の環境問題」などのフリップが大幅に増えていました!
その多くが温暖化問題に関するもの。「温暖化」を利用して、原子力を推進しようとの意図があけすけに見えます。

それでも僕がこの図面集をご紹介するのは、一つには原子力を推進しようとしている人々の主張をしっかりと把握しておく必要があること。二つにその主張そのものの中に、原子力など推進してはいけない理由が示されてもいるからです。
とくに分かりやすいのは放射性廃棄物問題。これだけで原子力がいかに反倫理的で、反社会的なものなのかが分かります。


「高レベル放射性廃棄物の放射能の減衰」を見て下さい!

具体的に指摘しましょう。ぜひ以下をご覧下さい。

高レベル放射性廃棄物の放射能の減衰
https://www.ene100.jp/zumen/8-3-9

ウラン鉱石から作った核燃料1トンの放射能量は約1000ギガベクレルだそうですが、使用済み核燃料になるとなんと100億ギガベクレルにもなってしまう。1000万倍になってしまうのです!!
その放射能が減衰するといっても100年後でもまだ100万ギガベクレルあり、もともとも掘りだした時のレベルに落ち着くまでに、ざっとみても10万年以上はかかってしまう。
使用されているのは「対数グラフ」で、右に進むにつれてスケールがどんどん大きくなるので、1万年から100万年の間のどの辺か読み取りにくいですが、ともあれ危険性が充分低減するまでにとんでもない時間がかかってしまう。

この事実一つをとってみても原子力が進めてはいけないものだということが分かります!燃料の使用期間は約1年ぐらいですから、1年間の電気のために10万年も管理しなければならないものを生み出しているのです。
これは未来世代への暴力です。いや今日この日の発電でだって、より若い人に、子どもたちに、矛盾が押し付けられているのです。こんなもの、一刻も早く止めなくてはいけない。

ぜひこの図をあちこちで示して、「未来世代への暴力を止めよう!原子力政策を終わらせよう!」と訴えましょう。

注目動画
広島・長崎訪問報告 2022年8月28日講演


#原発はオワコン #放射性廃棄物 #原発新増設 #日本原子力文化財団 #原子力エネルギー図面集 #高レベル放射性廃棄物の放射能の減衰 #元にもどるまで10万年以上 #使用済み核燃料

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