明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1935)日本の原発は激減した 原発から命を守るために―2

2020年11月27日 21時00分00秒 | 明日に向けて(1901~2100)

守田です(20201127 21:00)

連載「原発から命を守るために」の2回目です

いま日本にはいくつの原子炉があるのか

地震大国日本で原発を動かしているのは愚か。早く止めなければと前回訴えましたが、そのために大事なのはいま一体どれだけの原発が日本にあり、どれだけが廃炉になったかを知っておくこと。
みなさんは幾つだと思いますか?答えを言います。いま「動かすことが可能」とされている原発は稼働実績のない島根原発3号機を入れて34基です。
資源エネルギー庁のデータ「原子力発電所の現状」には36基が記されていますがまだ完成にはほど遠い大間原発と東電東通原発を入れているためです。


原子力発電所の現状 経済産業省 資源エネルギー庁 2020年11月24日現在 
https://www.enecho.meti.go.jp/category/electricity_and_gas/nuclear/001/pdf/001_02_001.pdf

日本が完成させて原発総数は全部で60基。(大間、東電東通を除く) このうち東海第一、浜岡第一、第二と原型炉「ふげん」が福島原発事故以前から廃炉となり、高速増殖炉「もんじゅ」も運転のめどがついていませんでした。
これらと島根3号を差し引くと、福島原発事故のときに稼働可能な原発は54基でした。その後、事故で壊れた福島第一の4基を含め21基が廃炉に。合計で廃炉に入っている原子炉は26基です。
エネ庁の廃炉データからはふげんともんじゅが抜けています。稼働には未完成の大間・東電東通と稼働実績のない島根3号を入れ、ふげんともんじゅを抜かし・・・小手先で実態を隠していますが、しかし原発が激減している事実は隠せません。


もんじゅの廃炉を報じるANN 2016年11月25日

民衆の力こそが廃炉を促進してきた

誰が廃炉を決定づけたのでしょうか。政府でしょうか。電力会社でしょうか。否!私たち民衆です!
事故後、民衆の抗議を前に、政府はさすがに原発の規制を強めざるを得ませんでした。それでも安全確保はできていませんが、電力会社にとってはそれだけでも経費がかさみ採算に合わなくなりました。
首相官邸前行動、これが派生させた全国の金曜行動が大きな抑止力となってきました。


首相官邸前行動が繰り返し行われた(ネット掲載の写真を合成)

またたくさんのデモが行われる中で、裁判でも停止命令が相次ぎました。中でも2014年、福島原発事故後に初めて原発を止めた大飯原発差止訴訟の福井地裁判決は、素晴らしい内容を示してくれました。
これらにおり電力会社は経営が困難になり、先行きも見通せなくなって、継続断念が続出したのです。
私たちはこの私たち自身の力にもっと自信を持ちましょう!そうすればさらに原発を減らすことができます!


大飯原発差し止め訴訟で原告勝訴 朝日新聞社 2014年5月21日
https://youtu.be/L9_j1lxFuYs

続く

#激減した原発 #原発廃炉 #ふげん #もんじゅ #大飯原発差止判決

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