田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

オバケって美味いよ~!

2014-04-28 21:52:43 | 田園ものがたり
オーストラリアの横車のせいで、とうとうクジラの調査捕鯨が禁止に。
日本政府も情けない。
せめて、羊やカンガルー肉の全面禁輸ぐらいの意地をみせないのか。

ヒゲが小さい頃、爺さんの酒の肴には、よく “ オバイケ ” が登場していました。
辛子酢味噌を掛けるだけの簡単なモノですが、なかなか便利なつまみでした。
油を採るだけのアメリカ人と違い、日本人の創意工夫が込められた “ イッピン ” です。
          

栄通りの店の時、鯨の “ オバケ ” にも時々お世話になっていました。
但し、料理店としては、ただ酢味噌を掛けて出すと云う簡単なモノではいけない。
ヒゲは、夏の前菜のひとつとして、この “ さらしクジラ ” を利用したものでした。
京都では、ハモを使ってするのですが、なにしろヒゲひとり仕事。
一からハモを料理するのは、体力が尽きます。
それで、出来合の “ 尾羽毛 ” で代用する事に。

寒天と少しのゼラチンを吸い地に溶かします。
流し缶にカットしたオバケを拡げ、間に大葉の繊切りを散らします。
この紫蘇が、案外な効果ですので、忘れず加えましょう!
粗熱のとれた吸い地を、適宜半量ほど流し入れます。
その吸い地が固まる直前に、今度は梅肉を溶かした寒天入りの吸い地を上にそっと流し入れます。
この直前のタイミングが大事。
早過ぎたら、上下の寒天地が混ざり合う。
遅過ぎたら、上下の寒天地が分離します。
そのまま、ジッと置いて固まったら、流し缶ごと冷蔵庫にひと晩。

ハモを使った時は、 “ 鱧梅肉二段流し ” と称される仕事。
夏場、梅の風味が何か欲しい時に、便利な八寸物でした。
ひと晩寝かせた流し物を、羊羹状に切り出します。
オバケ(ハモ)の白と、梅肉の赤の対比が鮮やかです。

そんな便利な食材 “ オバケ ” も、調査捕鯨制限の影響で、高騰してしまい使い難くなってしまいました。
そして、いよいよ禁止判決。
ヒゲ最後の晩餐には、この晒し鯨は出ないのか?  トホホ~~

          * “ ” の様に、いろんな呼び方があります。

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