田園酔狂曲

二人三脚の想い出と共に!!

ぐい呑を求めて

2014-04-30 21:01:34 | 田園ものがたり
今、熊本日日新聞の小説欄には、 『 リーチ先生 』 と云うタイトルで連載が続いてます。
陶芸の世界を扱ったモノだが、こんな地味な主題で、読者の興味を惹くのだろうかと心配です。
九州の小鹿田 ・ 小石原焼きに、民芸運動の陶芸家が訪れて、物語が始まるのですが ・・・ 。

ここ、小鹿田や小石原には、昔から酒呑みを泣かせる焼き物が在りました。
規則正しく縦線が並んだ様な模様の、飛びカンナもそのひとつです。
男どもは、この不思議な模様のぐい呑みを前にして考えます。
コレって、どうやって模様を付けるのだろう?
そして、飛び鉋の技法を聴いて、職人仕事の世界に思い馳せるのでした。
この思いめぐらすプロセスだけで、酒は美味しくなる!
                              
80年代後半、ヒゲ夫婦は北九州に向かって車を進めていました。
日本酒の会合の為です。
途中で寄り道したのが、西日本大陶器祭り(?)とか云う催しです。
大きな会場でした。
ヒゲ夫婦は、少しぬかるむ道を丹念に覗いて歩きました。
そして、とあるコーナーで見つけたのが、飛びカンナのぐい呑みです。
ソレは、大きさがちょうど良いサイズでした。
ぐい呑みとしてのヒゲの概念は、大き過ぎず小さ過ぎず。
クイクイとして、三口で飲みあげる量を基準としてました。
値段も200円程度、個数も百個はありそう。
しかし、ヒゲの執念は、更にイイ物はないかと、広い会場をもう一周回らせた。
このいつも通りの仕事パターンが、後の悲劇に。
二回目の会場調べを終えて、先ほどのコーナーに戻って来ました。
飛びカンナのぐい呑みは、もう80個ほどになってます。
あわてて残りを全て買い上げ、会場を後にしました。
                               
日本酒の会合の為、先ずは会場のホテルにチェックイン。
ママちゃんが靴を抜いでみると、親指のツメがはがれています。
歩くのを覚悟で履いて来た靴だったのですが、ぬかるみを長く歩き過ぎたせいでしょう。
それでも、取引の酒屋や北九州酒仙の会メンバーとのパーティーでは、にこやかに応対したのでした。

そんなツメと引き換えに手に入れたぐい呑み。
早速、使い始めたのですが、たった一年過ぎたぐらいで、80個も在ったのが20個ほどに激減してました。
簡単に割れる物ではないのですが、簡単にポケットには入る物でしたから。 (笑)
ヒゲは、あわてて残り全てを、カウンター用にしたのでした。
こうして残った飛びカンナのぐい呑みは、田園最後の日まで、活躍してくれたのです。
今は、後をお任せした海王丸にあるはずなのですが、癇酒を楽しむ人がいるのか?

人気ブログランキングへ   http://blog.with2.net/link.php?1046790  
          ↑ 参加中です。クリックしてもらえたら嬉しいです。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする