人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

最高に面白い!~東川篤也著「謎解きはディナーのあとで」を読む

2012年10月19日 06時58分18秒 | 日記

19日(金).つい先日まで真夏の暑さが続いていたかと思っていたら,もうすっかり秋です 秋と言えば「天高く馬こゆる秋」という名句があります.小学生の頃,てっきり「天高く馬越ゆる秋」だと思い,秋に馬が天高くジャンプするシーンを思い浮かべていました.本来の「雲が高い位置になり,馬が良く食べて肥える秋になった」という意味の「天高く馬肥ゆる秋」であることを知るのに中学校の卒業を待たなければなりませんでした。おそー,なさけねー

 

  閑話休題  

 

昨夕、来週当ビルで実施する総合防災訓練の打ち合わせのため、X部長ほかいつものレギュラーメンバーで地下の炭火焼鳥Oで飲みました 実は来週の訓練はこの店の厨房から出火したという想定で実施するため、お店の協力を求める必要があるのです あれも仕事、これも仕事、み~んな仕事 お酒飲むのもつらいのよね~

その後、当社S氏の企画によりT君,K君を交えて地下W薬局のHさん、Kさんと会食する予定だったのですが,T君が青森出張疲れのせいか体調を崩したため,雨の降る中,S氏,K君,Hさん,Kさんと私の5人で,Hさんご推奨の虎ノ門実業会館地下のインド料理店「ニルワナム」に向かいました この企画になぜ私が加わっているのかイマイチよく分からないのですが,楽しそうなので参加しました

Hさんはこの店の常連らしく,注文する料理はほとんど彼女に一任しました カレー大好きなHさんが選んだのは,記憶違いでなければ「チキン・ケバブ・フライ(ショウガ,ニンニクいり)」,「ビンディ・マサラ(オクラ・カレー)」,「ダル・パラク(ほうれん草カレー)」,「アップム(円形状のクレープ)」,「レモン・ライス」等で,飲み物は各自好みのドリンクを頼みました.私は無難なところでインド・ビールにしました

われわれ男性陣は,焼鳥Oで散々飲みかつ食べてきたので,ほとんどお腹一杯状態だったのですが,カレーと言うのは不思議なもので,辛いスパイスのせいか,何とか美味しく食べられました 満腹なのに食べられるようになることを”カレーなる転身”といいます.もちろんウソですけど というわけで,ビールの後はラム酒を飲みました.こんなラッキーな機会は二度とないかもしれないので,美女二人を写メしました.左がKさん,右がHさんです


                          

    

話題は,Hさんがハマっているアイス・スケートの話を中心に,S氏の季節外れのダジャレ(サムー)を交えながら,和気あいあいと歓談しました.Hさんはアイス・スケートで使われるBGMに興味があるようで,とくに2014年のロシアのソチで開かれる冬季五輪を見据えて,ロシアの作曲家の音楽を知りたいと言っていました えっ,ソチを知らない人がいるって? ソチは誰じゃ? いかが措置しようか・・・・・面白くも何ともない.座布団取っちまえ・・・・・・・・・・・

ロシアの作曲家の音楽でアイス・スケートでよく使われる曲と言えば,ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番と第3番,チャイコフスキーのピアノ協奏曲第1番がほぼ定番でしょう ほかにもロシアにはムソルグスキー(禿山の一夜),ストラヴィンスキー(火の鳥),ハチャトリアン(剣の舞),プロコフィエフ(ピアノ協奏曲第3番)など,錚々たるメンバーがそろっています ところでロシアでは,どの曲にするかは選手とコーチがロシアン・ルーレットで決めているといわれています.ウソですけど

何はともあれ,焼鳥屋とカレーショップをハシゴした(本当はその間にコーヒーショップが入っていた)のは生まれて初めて のことでしたが,楽しいひと時を過ごすことができました Hさん,Kさん,ありがとうございました 漫画市,もとい”万が一”次回があるとすれば,今回参加できなかったT君も加えてやりましょう

 

  閑話休題  

 

昨日,昼休み,内幸町の飯野ビル1階エントランス・ロビーでランチタイム・コンサートが開かれました出演は国立音大大学院在学中の河野俊也さんです

プログラムは、前半がショパンとリストで後半がドビュッシーです N氏も聴いてみたいと言うので、いっしょに蕎麦屋で昼食を取ってエスカレーターでロビーに向かうと、ドビュッシーの「ベルガマスク組曲」第3曲「月の光」が流れてきました 大勢に人がイスに座り、あるいは立ったままピアノの音色に耳を傾けていました。たまたまほぼ中央の席が空いていたので、席を確保し第4曲「パスピエ」を聴きましたが、歯切れの良さを感じました

河野さんはいったん立ちあがって一礼し、前奏曲第2巻の演奏に移りました。第2曲「枯葉」、第3曲「ヴィーノの門」、第5曲「ヒースの茂る荒地」、第6曲「風変わりなラヴィーヌ将軍」、第8曲「水の精」、第12曲「花火」を連続して演奏しました 隣のN氏はピアノを子守唄代わりに気持ちよさそうに舟を漕いでいました 週末で疲れがたまっている中、贅沢で充実した昼休みを過ごしたようです。次回は一人で聴きに来てください

河野さんは、全体の印象として男性らしい力強さを感じました 何よりも、出てくる音がしっかりと「ドビュッシー」の音になっていました このコンサートに出演する演奏家のレベルの高さを感じます。次回のコンサートは11月15日(木)です。変更がなければ森島嘉奈子さんです。次回も楽しみです

 

          

 

  も一度,閑話休題  

 

東川篤也著「謎解きはディナーのあとで」(小学館文庫)を一気に読み終わりました 東川篤也(ひがしがわとくや)の本はこのブログで何冊か紹介したので皆さんよくご存知だと思います 1968年,広島県生まれ,岡山大学法学部卒業.「密室の鍵貸します」「完全犯罪に猫は何匹必要か?」など,ユーモア小説で名を轟かせているミステリー作家です

国立署に勤務する新米刑事,宝生麗子は世界的に有名な「宝生グループ」のお嬢様です.一方,上司の風祭警部は「風祭モータース」の御曹司です.この二人のコンビにより数々の難事件を解決していきます.と言いたいところですが,実際に事件を解決するのは,麗子の”執事兼運転手”の影山なのです

第1話「殺人現場では靴をお脱ぎください」,第2話「殺しのワインはいかがでしょう」,第3話「綺麗な薔薇には殺意がございます」,第4話「花嫁は密室の中でございます」,第5話「二股にはお気をつけください」,第6話「死者からの伝言をどうぞ」,番外「宝生家の異常な愛情」から成ります

難事件に遭遇すると,麗子はその一部始終を影山に相談します.それを聞いた影山はそのたびに「お嬢様の目は節穴でございますか?」「失礼ながらお嬢様・・・・・・この程度の真相がお判りにならないとは,お嬢様はアホでいらっしゃいますか?」「わたくし密かに心配しておりました.わたくしがお嬢様の事件に首を突っ込むようになって以降,せっかくの難事件をわたくしひとりの力で解決に導くこと度々,結果,お嬢様はいらない存在になりつつありました・・・・」と暴言をはいて麗子を怒らせます とはいうものの影山の推理がなければ事件は解決しません

この小説を読んだ時に思ったのは,ロシア出身のアメリカ人作家アイザック・アシモフの「黒後家蜘蛛の会シリーズ」です このミステリーは,月1回ニューヨークのレストランで開かれる「黒後家蜘蛛の会」で,ゲストが語る話の中に出てくる謎をメンバーが推理しますが,なかなか結論にたどり着きません.そんな中,店の給仕ヘンリーが謎解きをするというシリーズです 「謎解きは~」の影山は「黒後家~」のヘンリーというわけです ともに短編小説の形をとっているところも似ています

東山篤也のミステリーは何冊も読みましたが,おそらくこの本はダントツに面白い作品です 昨年,影山=櫻井翔,麗子=北川景子,風祭=椎名桔平という配役でTVドラマ化されたそうですが,さぞ面白かったでしょう.是非観たかったです 来年には映画化されるそうです.是非観たいです

 

          

 

コメント
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