12日(水)。わが家に来てから、いよいよ元気に46日目を迎えたモコタロです
すべりこみセーフ 自民党、ってか。 アベノミス、ってか。
閑話休題
綾辻行人著「十角館の殺人」(講談社文庫)を読み終わりました 綾辻行人は1960年京都府生まれ。京都大学教育学部大学院修了。1987年に「十角館の殺人」で作家デビューしましたが、この作品は、いわゆる「新本格」ムーヴメントの先駆けとなる作品と言われています。その後彼は92年に「時計館の殺人」で第45回日本推理作家協会賞を受賞しました
巻末の解説にあるように、この「十角館の殺人」は「アガサ・クリスティの『そして誰もいなくなった』をなぞりながら、新しい切り口を見いだそうとした作品」です
正十角形の風変わりな館が建つ孤島・角島(つのじま)を、大学ミステリ研究会の7人(男子5人、女子2人)が訪れる その館を建てた建築家・中村青司は、半年前に角島の青屋敷が炎上したときに焼死したと言われている
やがて、学生たちは一人、二人と殺されていく。いったい誰が犯人で、どういう動機で殺人を犯すのか、お互いが疑心暗鬼になるが、さらに殺人が起こる
死んだはずの中村青司は本当は生きていて、彼が犯人ではないか、という”説”も出てくる
しかし、やはり内部に犯人はいた。それではいったい誰がどういう動機で仲間を殺したのか・・・・
鍵はプロローグとエピローグにあります プロローグで、犯人は自分がこれから実行しようとしている計画を事細かに書いた紙片を小さなガラス瓶に詰めて海に投げ入れます。それは自分の良心を問う一種の”賭け”でした
物語はプロローグで書かれた海のシーンに戻ります プロローグで犯人が海に投げ入れた小瓶は沖に運ばれることなく再び犯人の手許に戻ってきます
そして、たまたま海に来ていた男の子にその瓶を渡して言います。「あそこにいるおじさんに、これを渡してきてくれないかい」。それは自分が犯人ではないかと疑っている人への罪の告白を意味します
夕べは寝ながらこのミステリーを夢中で読んでいて、気がついたら午前1時を過ぎていました 読み終わって唸りました。「こういうのを本格派ミステリーと言うのだろうな
」と。解説を含めて約500ページに及ぶ大作ですが、読む手が止まりませんでした。お薦めします