人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ポール・メイエ ✕ 東京交響楽団でモーツアルト「クラリネット協奏曲」「交響曲第41番」、歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」序曲を聴く ~ 第55回モーツアルト・マチネ

2023年12月03日 00時16分36秒 | 日記

3日(日)。わが家に来てから今日で3245日目を迎え、トランプ前米大統領が2020年大統領選の敗北を覆そうとしたとして起訴された事件で、首都ワシントンの連邦地裁は1日、大統領の免責特権の適用を訴えたトランプ氏の主張に対し、「大統領の地位は一生分の『収監回避パス』を与えるわけではない」と指摘し、退任後は不起訴特権を失い「在籍中の犯罪行為について処罰の対象となり得る」と強調した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     常識が通じないガキみたいなことを 平然と主張しているのは トランプだけじゃね?

 

         

 

昨日、ミューザ川崎シンフォニーホールで「第55回モーツアルト・マチネ」を聴きました プログラムはモーツァルト①歌劇「コジ・ファン・トゥッテ K.588」序曲、②「クラリネット協奏曲 イ長調 K.622」、③「交響曲第41番 ハ長調 K.551”ジュピター”」です 演奏は指揮・クラリネット独奏=ポール・メイエ、管弦楽=東京交響楽団です

ポール・メイエは1965年、フランス・アルザス生まれ。パリ高等音楽院とバーゼル音楽院で学ぶ。フランスのトップ木管奏者とアンサンブル「レ・ヴァン・フランセ」を結成し世界的に活動している 指揮者としてはフランス国立放送フィル、東京フィルなどを指揮、ソウル・フィルの准首席指揮者を経て、2010~2012年には東京佼成ウインドオーケストラの首席指揮者を務めた

どうでもいいことですが、フランスのアルザスというと、アルフォンス・ドーデの短編小説「最後の授業」(1873年)を思い出します 小学校か中学校の教科書に載っていたのだと思いますが、ドイツとの国境に近いアルザス地方の村の小さな学校で、普仏戦争でフランスがプロイセン帝国(ドイツ)に負けたため、フランス語での授業がこの日で最後になる、というようなストーリーでした 「フランス、美しい村 アルザス」というフレーズを覚えています   ポール・メイエが生まれる100年近く前のお話しです

 

     

 

オケは8型の小編成で、左奥にコントラバス、前に左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンという対抗配置。コンマスは小林壱成です

1曲目は歌劇「コジ・ファン・トゥッテ K.588」序曲です このオペラはウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756-1791)が1789年10月から翌90年1月にかけて作曲、同年1月26日にウィーンのブルク劇場で初演されました タイトルの「コジ・ファン・トゥッテ」は「女はみんなこうしたもの」ですが、女性からみれば「男はみんなこうしたもの」に違いありません

メイエの指揮により、ゆったりしたテンポで開始され、その後急速にテンポを上げます 荒木良太のオーボエ、相澤政宏のフルート、福士マリ子のファゴットの軽快な演奏が冴えています 弦楽セクションの切れ味鋭い演奏と相まって、いかにもオペラが始まりそうなワクワクドキドキ感が堪らない演奏でした

 

     

 

2曲目は「クラリネット協奏曲 イ長調 K.622」です この曲は1791年10月、モーツアルトの死の2か月前に作曲された作品で、彼の作曲した最後の協奏曲となりました

ポール・メイエがクラリネットを吹きながら指揮をします 管楽器はホルン2,フルート2,ファゴット2と限定的で、主役のクラリネットを引き立てる編成となっています 第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「ロンド:アレグロ」の3楽章から成ります

小林コンマスのリードで第1楽章が開始されますが、弦楽セクションを中心に軽快な演奏が続きます メイエは高音から低音までクラリネットの広域にわたる表現力をいかんなく発揮し、流麗な演奏を展開します 第2楽章は優美な演奏が繰り広げられます 独奏クラリネットの演奏を聴くと、一点の曇りもない澄み切った青い空を思い浮かべます 第3楽章はかなり速いテンポで開始され、クラリネットの軽快な演奏が続きます メイエのソロを東響の面々が愉悦感に満ちた演奏で支えました 満場の拍手の中、メイエは実質的にオケをリードした小林壱成コンマスと健闘を讃え合いました

 

     

 

最後の曲は「交響曲第41番 ハ長調 K.551”ジュピター”」です この曲は1788年6月から8月にかけて作曲した三大交響曲(第39番、第40番、第41番)の最後の曲です 輝かしい曲想から「ジュピター」の愛称で親しまれていますが、これはドイツの音楽家で興行師のヨハン・ペーター・ザロモンが名付けたものです

オケにトランペット、オーボエ、ティンパニが加わり、メイエの指揮で第1楽章が開始されます メイエは冒頭から躍動感あふれる指揮ぶりを発揮、オケから引き締まったアグレッシブな演奏を引き出します トランペットと、固いマレットで打ち込まれるティンパニが心地よいリズムをもたらします 第2楽章ではフルート、オーボエ、ファゴット、そしてホルンが優美な演奏を繰り広げます 第3楽章では弦楽セクションを中心に快活な演奏が展開します 第4楽章は速いテンポで開始され軽快に演奏が進みますが、フーガの展開が素晴らしい オケの総奏による輝かしいフィナーレを聴きながら、モーツアルトは何と素晴らしい交響曲を残したのかと、あらためて感嘆しました

満場の拍手にカーテンコールが繰り返されました  指揮者としてのポール・メイエ、なかなかやります

この「モーツアルト・マチネ」シリーズは毎回素晴らしいプログラムで、素晴らしい演奏を聴くことが出来ます 何よりモーツアルトの音楽を生演奏で聴くことの出来る喜びを与えてくれます これからもこの企画が続く限り聴き続けていこうと思います

ミューザ川崎シンフォニーホールもクリスマスモードです

 

     


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