I Didn't Know What Time It Was 時さえ忘れて

蕎麦 or うどん or ラーメン、それにスーパードライとジャズがあれば

「一如庵」奈良県

2011-07-18 | 蕎麦 旅の空
ろあん松田」の店主が、若手では「隆平そば」とここに注目していると教えてくれたので、遠路はるばる出かけてみた。

11時の予約に遅れることのないよう15分前には着いたが、店は存在を主張することもなく、注意していなければ通り過ぎるところ。




外観はとても古い民家のまま、庭には後ほど食すことになる藪甘草の花がオレンジ色も鮮やかに咲いていた。





引き戸を開けて名前を告げると、しばらく三和土に設けられたベンチで待つようにとの指示を受ける。
用意が整ったところで、田の字型の座敷に招かれ、縁側の席に案内されると同時に、お絞りとお茶と蕎麦チップが供された。




本日は他に2組の客が同じ二の膳3200円を予約しているとのことで、全員が揃うまで更に待つことになる。





BGMに適したピアノソロが静かに聴こえる中、スダチの泡が載ったもずく酢から、始まり。


酸っぱさ加減が適当で、さっぱりとして口の中がリセットされたようだ。




紫蘇ジュース、タタキ牛蒡、アボガドと青さ海苔、枝豆の白和え、ワカメと新生姜、ボイルトマト、茗荷寿司だったかな。


杉板の上に、綺麗に並べられた料理は正にpretty。また味付けがバラエティに富んでいて楽しい。



茄子の煮浸しと山芋そうめん。


涼しげなガラスの器がいい。崩していくと、中から出現したのはオレンジ色をした花の酢漬。実に面白い!




次は天ぷら、納豆を紫蘇の葉で巻いたものと鞘インゲン。


塩でいただくことはよくあるが、紫蘇の葉の粉とはなかなかのアイデアかも。






とても細い十割蕎麦だ。



1mm角ほどの極細のもので、色も白く、まるでそうめんのよう。一口目には感じたコシだが、細さが災いしてか、すぐになくなる。
ツユは辛目で、鰹風味が豊か。山葵を少量、蕎麦に載せ、ツユに少し漬けていただいたが、途中から乾いてきたような感じがある。





蕎麦湯は、とろりとした濃いタイプ。


別の片口にツユが用意されているので、足りなくなっても継ぎ足せばいい。




小豆入りの玄米ご飯が漬物2種と一緒に提供される。


食感はまるで、おこわ。

ここまで梅干の種だけを除き全て完食してきたが、後はデザートのみと聞いて、手挽き蕎麦1100円を二人で一枚追加した。







  薬味は塩と辛味だいこん。

殻付きのまま挽いた田舎蕎麦だが、こちらも外では見られないくらい細い。しかも短く切れていないから、それは見事といえよう。
風味は先ほどのものより感じられるが、食感は同様で喉越しがいいとはいえない。尚、ツユは変えていないとのことだった。




黒塗りの盆が引かれ、最後は朱色の盆に載せられた白玉ぜんざいの抹茶アイス添えの登場。


控え目な甘さで、口直しにはグッド。添えられた紅葉の若葉が清涼感を演出していた。


ここまで約90分、膳の座りが悪くカタカタと音を立てたことは残念だったが、十分に寛がせてもらった。山里に感謝。

一如庵 そば(蕎麦) / 榛原駅
昼総合点★★★☆☆ 3.5




さて、今日は朝早くから起き出して女子サッカーをTV観戦し、力一杯祈りを捧げた挙句、奈良まで往復したので疲れた。
また、台風の影響からか、断続的に雨が強く降ってきて、室生寺見学を諦めなければならなかったことが残念だった。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする