わおん:キジロウ、この間、私を第2猫っていったけど、自分のこと第1猫だと思ってるの?
キジロウ:なんだよ。俺とわおん以外に、わが家には猫はいないじゃないか。
わおん:あ~っ、キジロウってホント、お人(猫?)よしねぇ~。ちょっとは、疑うってことを覚えなさいよ。そんなことじゃ「母さん助けて詐欺」に引っ掛かるわよ。
キジロウ:俺は猫だから「母さん助けて詐欺」の対象外だと思うけど……でも、どういうこと?
わおん:たっちーとお義母さんは、たしかに私たちとは違うけど、もう一人はちょっと怪しいと思わない?
キジロウ:パートナーさん? そうかな?
わおん:じゃあ、聞くけど①食べる、②寝る、③ネズミ(マウス)で遊ぶ、④たっちーに甘える、ってこの4つ以外のパートナーさんをみたことある?
キジロウ:そういえば……ない!(たっちー:ないのかよ!)
わおん:でしょう? ①~④しかないってことは、私たちと同じじゃない。どこに違いがあるのよ?
キジロウ:たしかに……。でも外出しているよ?
わおん:キジロウは知らないかもしれないけど、飼い主がこのコはちゃんと家に戻れるな、と思った猫は外出できることがあるのよ。
キジロウ:へぇ~そうなんだ。でも、もうひとつ、俺たちみたいな毛皮がないよ。
わおん:そんなもん、あたしだってその気になればいつでも剃るわよ(たっちー:そういう問題ではないのですが……)。
キジロウ:う~ん、そういわれると、だんだん怪しくなってきた(たっちー:おいおい……)。
わおん:まあ、たしかに見た目はちょっと私たちとは違うから、今のところ「容疑者」ってところだけどね。世の中にはいろんな猫がいるから、私たちがまだ会ったことのない種類の猫かもしれないわよ。
キジロウ:もしかしたら、進化した猫かもしれない……(たっちー:どんな進化だよ)。
わおん:そう! そう! キジロウ、いいこというじゃない! 『猿の惑星』って映画では、進化した猿が人間に変わって世界を支配するのよ。もしかしたら、進化した猫が世界を支配する前触れかもしれないわよ(たっちー:『猿の惑星』はフィクションですが)。
キジロウ:そうか。遂に、俺たちの時代が来るかもしれないのか(たっちー:来ないと思うよ)。
わおん:まだまだ、進化するかもしれないから、しっかり観察しようね。
キジロウ:うん(たっちー:……)。
うち奥さん、キジロウに舐められているだけでなく、寝ているとわおんにふとん代わりにされることもしばしば。人間としての威厳が日々失われています。曰く「家の外ではキビキビしている」とのことですが、家の外のことは猫たちは知りません。このままでは、猫たちの「進化した猫」との容疑を払しょくすることはできずに、猫たちの『猫の惑星』を待ちわびる思いが増幅しそうです。どうしよう……。