「諦めなかった」 ルカによる福音書 24章28~35節
エマオに向かう二人の弟子と共に、イエスさんが歩むという物語です。イエスさんは、二人の弟子に語らせました。語る言葉は、自分の心の有り様を表すものです。二人の弟子は、弱さを自覚して後悔しているようです。同時に、どこか傍観者的な姿勢もあります。このことから、二人の弟子は、信仰的に弱さを持ってはいますが、諦めてもいない様子が伝わって来ます。イエスさんは、そんな二人の信仰を嘆きつつも、「メシアの栄光」とは「弱さ」のことであると教え、励まされました。
人間、諦めたら終わりです。たとえ弱くても、頼りなくても、諦めさえしなければ、いつかは胸を張れるようになれるものです。二人と別れようとされるイエスさんに対して、二人の弟子はイエスさんを無理に引き留め、共に居て欲しいと願いました。イエスさんと共に歩むことを諦めないその姿勢は、別の言い方をすれば、弱さを持っているからこそ与えられる信仰ではないかと思います。弱いからといって諦めるのではなく、弱いからこそ諦めないことが、希望へとつながる道ではないでしょうか。