新・空と鷹と鉄の間に

ヒコーキ、ホークス、鉄道好きのブログです。

新潟佐渡の旅〜5

2018-07-19 20:54:34 | 旅行

トキの森公園を後にして県道65号線を両津港とは反対側に当たる真野新町まで走って、国道350号線に入り小木港まで。小木からは県道45号線で宿根木へ向かうのですが、その前にちょっと気になるスポットがあるので寄り道。

ガイドブックなどではほとんど紹介されず、されても小さい扱いですが、岩屋洞窟の近くにある幸福地蔵にやって来ました。まあ、普通のお地蔵さんかなと思って、ふと上を見上げると…。

でかっ!
お地蔵さんの概念が崩壊するような巨大なお地蔵さんが鎮座ましましております。この幸福地蔵、高さが17.5mあり、日本一大きなお地蔵さんだそうです。インパクトのあるお地蔵さんですが、幸せになるようにお祈りをしておきます。
幸福地蔵から少し走ると宿根木の集落に入ります。車を止められそうなところがなかったので一旦通り過ぎてから戻ると、郵便局の前に駐車場があったので止めて歩きます。平日であれば郵便局に寄り道してからの行動になるのですが、残念ながらATMもやっていない日曜日です。 


宿根木集落は江戸後期から明治にかけて北前船の寄港地として栄えた港町で、船大工が手がけた家並みが、入江の奥の狭い谷間に密集して建っています。明治時代になり鉄道が発達すると北前船は衰退しますが、宿根木の集落は火災にもあわずにそのまま残り、今に至っています。1991年に国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
山から谷へ下りてゆくと最初に出くわすのが宿根木公会堂。昔ながらの木造建築といった様相で、学校建築にもつながる様式です。

公会堂から歩いてゆくと、何やら人が集まっているところに出ます。

その人たちのおめあてがこちら。土地の都合上三角形に作られている三角家。なぜこの建物で記念撮影する人が多いのかというと、

JR東日本管内にお住いの方であればご存知かもしれませんが、JR東日本大人の休日倶楽部の広告にこの三角家が採用され、吉永小百合さんとともにポスターになっています。そして吉永小百合さんと同じ場所、同じポーズで写真を撮ろうとしているのです。

そんな場所を抜けぶらぶらと歩くと、なんとも風情のある街並みで、さっさと歩くのがもったいないぐらいです。しかもこの集落では人々が生活しており、観光地でありながら人々の生活感も感じられます。

こちらは一日ひと組だけ泊まることのできるお宿。軒下に飾りが施されています。

船大工が建てたからでしょうか、このような軒下の飾りのある建物は非常に珍しいです。立ち止まってしばし観察していましました。

歩いているとやがて海岸へと出ました。入江のあちこちにはかつて船をつないでいた、船つなぎの石が残っていました。今はたらい舟の体験ができる海岸ですが、かつては北海道と大阪、江戸を結ぶ船が寄港して停泊していたのでしょう。その海辺に近づいて見ると海の綺麗なこと。海底まで透き通って見えるぐらい綺麗でした。

石畳の細い路地は世捨小路。名前の由来は葬送の際に通る道だとか、諸説あるようです。が、ここにも住んでいる人がいるのだと実感させられる景色です。このちょっとした景色にものすごく惹かれます。

遠くから見た瞬間、昔の郵便局の建物では…。と思ったのがこちらの建物。思った通り旧郵便局舎で、和風建築の立ち並ぶ集落の中で唯一の洋風建築だそうです。入り口は塞がれてしまっていますが、その形にかつての面影が残っています。

ちょうど団体さんとかちあってしまい、写真を撮るのに日陰で団体さんをかわすのに時間を取られてしまいましたが、そのぶん集落の建物をじっくり見ることができたので、むしろよかったかもしれません。一通り見て回ってから急な階段を上がって車を止めてある場所に戻ると、大汗をかいていました。この日の佐渡の気温は30度。猛暑日を記録していた本土よりは低いですが、暑いことには変わりありません。車に戻りクーラーをかけてしばし涼んでから次の場所へと向かいます。


新潟佐渡の旅〜4

2018-07-19 19:53:05 | 旅行

両津港で下船して佐渡の旅の始まりです。まずは両津港から県道65号線を真野方面へと車を走らせます。フェリーを降りた車のほとんどは国道350号線方面へ向かうらしく、県道を走るのはほとんどが地元車と思われます。そんな県道をのんびりと走り、標識に従って右折するといきなり農道へと誘われびっくりしますが、目的地にはちゃんと到着しました。

両津港から30分弱。やって来たのはトキの森公園です。トキの森公園は佐渡市新穂にある佐渡トキ保護センターに隣接しており、トキ資料館とトキふれあいプラザが見学できます。佐渡トキ保護センターのトキ飼育ゲージも観察でき、身近にトキを感じられる公園です。

トキ資料館の入り口で出迎えるのは佐渡市のゆるキャラ「サドッキー」。胴体には佐渡の美しい海と山、川が描かれています。この美しい海と山、川をトキが抱くことにより人とトキの共生を表現しているそうですが、この状態ではよくわかりませんね。

資料館の中で展示されている日本産最後のトキである「キン」の剥製。2003年に死亡してから日本でのトキの扱いは「野生絶滅」となっています。現在は中国産のトキを繁殖させて野生に戻しているそうです。現在では野生化したトキの繁殖も確認されており、「野生絶滅」から「絶滅危惧IA類」への格上げもそう遠くないようです。ちなみに中国産でも日本産でも遺伝子的には全く変わらず個体差程度だそうで、中国産でも外来種には当たらないそうです。ですので、日本で繁殖して定着してある一定の年数が経過すれば、日本産となるようです。なんだかわかったような、わからないような話ですね。

資料館では人工飼育下で飼育されているトキのケージも遠いですがみることができます。ただiPhoneのカメラではこれが限界でした。

資料館を出て外へ出てみると、先ほどのサドッキーのきぐるみが子供づれと触れ合っていました。暑い中ご苦労なことですが、近寄るとファンの回っている音がしました。

トキふれあいプラザへ入ってみると、トキを飼育しているケージのすぐそばで観察することができます。ここにはつがいと幼鳥の3羽が飼育されており、係員の説明を受けながら観察することもできます。この時は非常に遠いところにいるようで、なかなかうまく捉えることができません。肉眼では、トキということがはっきりとわかるのですが。

仕方がないので、トキのお姿はこちらで…。
トキふれあいプラザでトキの姿を見た後は、車へと戻ります。が、入り口付近ではなんとも気になるものが立っています。

どうでしょう、この景色になじまない違和感のある郵便ポストは。一応ご当地ポストでトキのポストということらしいですが、周りの景色とみるとなんとも違和感を感じます。

正面から見ると、トキというよりはポストがあかんべ👅ーをしている感じにも見えます。これを発案した人には会心の一作でしょうが、普通の四角いポストの上にトキを乗せたほうがよかったのではと思わせるポストでした。まあ、ネタとしては面白いのですがね。
トキポストを見てから暑いので冷たい飲み物を買って車へ戻り、次の目的地へと向かいます。