盛駅の待合室でお昼ご飯を食べて三陸鉄道のきっぷ売り場で硬券入場券とポストカードを購入してからホームへ出ます。1310発の釜石行きに乗るのですが、すでに乗車口に並んでいます。時間が近づくと団体のお客さんも。混雑を覚悟しますが列車は2両編成で到着。なんとか海側のボックスに座ることができました。1310に盛を発車。4年前は逆方向からの乗車でしたが風景はなんとなく覚えています。陸前赤崎駅近くはまだ更地のままでした。
恋し浜駅で3分の停車。物知り顔の団体のおじさんが「白黒の石があるだけだよ」と周囲に論じていましたが、「それは、碁石海岸…」と心の中で突っ込んでおきました。
甫嶺駅に到着すると海岸沿いには立派な水門と防波堤が築かれていましたが、線路との間は草原。ふと川にかかる橋を見下ろすと、橋のガードレールがあの日のままぐにゃりと曲がったままでした。
次の三陸駅で団体さんは下車してゆき車内に余裕が出て来ました。その三陸駅周辺にも立派な防波堤ができていましたが、その内側は何もない草むらが広がっているばかり。復興はこれからなのでしょうが、なんだかちぐはぐな印象があります。
吉浜ー唐丹間で見られる吉浜湾の景色。この吉浜湾で取れるアワビは、古くから高級食材として有名で中国や香港などにも輸出されていたそうです。列車は徐行してこの景色を見せてくれました。
唐丹駅の光景は4年前に当ブログでも紹介した駅。あの時にアップした記事の写真と現在を見比べてみましたが、変わったのはやはり立派な防潮堤ができたことだけ。あとは何も変わっていませんでした。ここまで見て来た景色とともに8年経ってもこれだけしか変わっていない現状に遣る瀬無い気分です。
遣る瀬無い気持ちを乗せたまま、列車は1401に終点の釜石に到着。宮古行きは乗り換えとなりますが、乗車している人ほとんどが宮古行きに乗り換えるらしく、ドアが開くや否やみなさん走って乗り換えてゆきます。大人気ないなあと思いつつこちらは一旦改札口を出ます。