朝の支度をして9時半ごろにホテルを出発。網走駅へ向かいます。網走1024発の釧網線快速しれとこ摩周号釧路行きに乗るので、少し早めに改札に並んでおきます。この時間でも改札が始まる前には並んでいました。
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今度は釧路まで乗り続けるので、なんとか良い席を確保。網走発はオホーツク海側の進行方向左側の席が人気ですが、およそ2時間半後の釧路湿原を堪能するために右側の席を確保します。キハ54型ですが流氷物語号でした。
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改札口前の1番線では遠軽行き普通列車が発車準備中ですが、2両編成にさらにもう1両連結する3両編成でした。その増結車は「道北流氷の恵み」号キハ40 1720号車でした。キハ40の特別塗装車は北海道各地に散らばっており、出会えばラッキーな車両になっています。
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乗車する釧路行き快速しれとこ摩周号はキハ54 507号車の「流氷物語」号。車体にも流氷がラッピングされています。冬の流氷の時期には臨時列車の「流氷物語」号に充当されていますが、いまは一般車と同じように運用されています。しかし涼しそうなラッピングであることは確かです。
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車内はもと海峡線の快速「海峡」で使われていた50系客車から転用された転換クロスシートで、元をたどれば東海道新幹線0系車両で使われていた座席です。もちろんモケットは北海道らしいものに変えられています。暑いので窓を開けておきます。1024定刻に網走を発車。車内はほぼ満席の状態です。
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オホーツク海に目が行きがちですが、車窓左手には濤沸湖が広がり、北海道らしい広大な景色が広がっています。
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国道と並走しながら列車はオホーツク海と濤沸湖、それに挟まれた湿地帯の間を通ってゆきます。この辺りは小清水原生花園と呼ばれ、観光地ともなっています。臨時駅の原生花園駅前の駐車場にはレンタカーを主体とした車が多く止まっていました。
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知床斜里から釧網線は海から離れ内陸部へと入ってゆきます。内陸へ入ると広大な農場が広がり、これまた北海道らしい景色が続きます。窓を開けているので、爽やかな風と列車の走行音が入ってきて、汽車旅の醍醐味を楽しめます。
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アトサヌプリ(硫黄山)の異様な姿が見えると川湯温泉。
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ログハウス風の駅舎内には喫茶店が入り、車で訪れた人で賑わっています。列車の本数が非常に少ないのでほとんどがレンタカーでの移動になるのは致し方ありません。
それでも摩周湖観光の拠点駅である摩周駅では乗客の乗り降りもあり、相変わらずの混雑です。この摩周駅でも下車して摩周湖までバスで往復したこともあります。
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1241着の標茶は30年ほど前に初めて北海道に渡り訪れた町。その後学生時代にも途中下車したことがある懐かしい駅でもあります。標茶を出るといよいよ釧路湿原へ向けて列車は歩みを進めて行きます。
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タンチョウがやってきて、某第三セクター鉄道会社の社長の持ち物のSLの動輪が置いてある茅沼駅を発車すると、列車は釧路湿原へと入ってゆきます。30年近く前の学生の頃、この茅沼と塘路駅の間、釧路湿原駅と細岡駅の間を湿原を見ながら歩いたことがあります。それ以来の釧路湿原。
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国道を車で走ったり、あちこちにある展望台から見る釧路湿原もいいですが、やはり列車から見るのが一番よく見られます。草が生えているところはまだ湿地ですが、木が生えているところは陸地化しているそうです。そういう目で見るとまた違って見えるのではないでしょうか。
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大きく蛇行して釧路湿原を作っている釧路川とも列車は絡んで行きます。
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1303に塘路駅に到着。この塘路駅は釧路湿原観光の中心的な駅になっており、釧路から走る臨時列車「釧路湿原ノロッコ」号の折り返し駅でもあります。列車にも乗車してくる人がおり、立ち客も出るようになりました。
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塘路駅を発車しても車窓には釧路湿原と蛇行する釧路川が広がります。木などは成長していると思いますが、雄大な景色はほとんど変わっておらず、改めて時の流れの無情さを感じます。遠矢駅付近でほぼ釧路湿原の景色は終わり、釧路市街地へ続く街並みが広がるようになります。
花咲線(根室本線)と合流する東釧路駅では花咲線根室ゆき普通列車に乗り継ぐ人を下ろし、1336に釧路に到着。釧路で1342発札幌行き特急おおぞら8号に乗り換える予定なので、到着前からデッキに陣取ってすぐに降車します。自然の圧倒的な雄大さと、年だけを重ねてしまった自分と重ね合わせて、時の流れの無常を感じる旅になってしまった。そんな釧網本線の列車旅でしたが、それを振り切るように乗り換えます。