静岡からの熱海行きは16時5分発ですがその前に三島ゆきがあったのでそれに乗ります。3両編成で立ち客も大勢いる状況だったのでここは運転席すぐ後ろに陣取り、前からの景色を眺めることにします。この電車の運転士さんは新人さんらしく、指差呼称も凛々しく運転をしています。が、後ろから見ているとブレーキの掛け方もまだおっかなびっくりやっている感じがして、停車のときに非常に低速でホームに進入していました。これから何度も乗務していくうちに技術も上がっていくことでしょう。
って、ちみは何様やって突っ込みが来そうですが。
16時52分着の三島でいったん下車して駅前のコンビニで夕食を調達してから、後続の17時10分発熱海行きに乗ります。熱海行きは6両連結していたので比較的空いていて座れました。長い丹那トンネルを抜けると熱海ですが、トンネルを抜けたら雪だった…ではなく激しい雨が降っていました。17時25分に熱海駅到着。ホームの屋根の隙間から吹き込む雨粒をよけながら東京行きに乗り換えますが、すぐの接続の快速アクティー東京ゆきはやはり西からの乗り継ぎ客が…。
そこで快速を見送り、17時48分発の普通東京行きに乗ることにします。待ち時間でモバイルSuicaを使いSuicaグリーン券を購入しておきます。
やってきたのは最新のE233系。おそらくほとんど乗ってくる人はいないであろう2階建てグリーン車の階下席に腰を落ち着けます。案の定終点東京までの間にほとんどの人が2階席へいってしまい、階下席にはほとんど乗ってくる人はいません。東京までの間のんびりと過ごし、19時40分に東京駅に到着。熱海で降っていた雨は道中で時折激しくなったりしていましたが、東京に着くとすっかりやんでいました。長い通路をたどり京葉線に乗り換えれば長かった旅も終わりを告げました。
長い間おつきあいいただきありがとうございました。
近江塩津で反対側ホームに停車していた新快速姫路行きに乗り換え。姫路行きと聞くとどっちへ向かっていくのかよくわからなくなりますが、これも琵琶湖を囲むように電車が走っている証拠。米原まで乗りますが、次の余呉駅に到着すると、ホームにはずらりと中高年が並んでいて大挙して乗車してきました。何事かと思っていましたが、調べてみるとJR東海主催のさわやかウォーキングが余呉駅周辺で開催されていてそれの参加者のようです。琵琶湖周辺に広がる田園風景を眺めているうちにふと、思い出しました。以前この路線に乗ったことがあると。結果的には余計な回り道になってしまいましたがまあよしとしましょう。11時42分に米原に到着すると、ほとんどの人が下車。しかも乗り換え階段に向かっています。
嫌な予感がして大垣ゆきの発車するホームに向かうと、既に乗車の列ができ始めていました。一瞬、目の前に止まっていた名古屋行き特急しらさぎ号に乗ってしまおうかと思いましたが、グッと我慢。大垣ゆきに乗ります。するとドアが開くと我先に座席を確保しようと車内に中高年がなだれ込みます。なんとか座席を確保しましたが車内は満員。ほとんど動きのないままに終点大垣に12時32分に到着します。すると今度は名古屋方面の新快速に乗り継ぎで、乗り換え階段や通路が押すな押すなの大盛況。新快速の混雑具合が目に見えるようにわかってしまったので、次の快速に乗ることにしていったん改札口を出て、駅ビルにあったロッテリアでちょっと休憩。12時56分発の快速豊橋行きに乗ります。快速は発車時はそう混んでいなく快適そのもの。13時28分着の名古屋で下車してお土産などを物色した後、名古屋14時2分発の快速豊橋行きに乗り東行を続けます。 半分うとうとしながら乗り続け豊橋に14時55分着。ここでも青春18きっぷ利用と思われる老若男女が我先に接続の浜松行き電車に向かう姿を見て嫌気がさし、足は自然に新幹線改札口へ向かっていました。
運賃・特急料金は別払いになりますが、静岡まで新幹線に乗ります。各駅停車のこだま号なのでまあいいかと思いつつ、こだま号自由席で離れ小島的な13~15号車に乗るとガラガラ。リクライニングシートに身を委ねると寝てしまい、気がつけば静岡到着のアナウンス。やはり新幹線は別次元の乗り物です。静岡からは再び普通電車の旅になります。
9月1日、ユビスステーションからの出発です。今までは気ままな旅でしたが、今日は家に帰るという目的のある旅になります。
予定の関空快速をホームで待っている間に特急はるか号が発車していったのでパチリ。後続の関空快速に乗って大阪を目指します。沿線でゆかりんがお見送りをしてくれていました。土曜日とはいえ通勤する人も多く東岸和田、和泉府中と止まるたびに乗客が乗ってきました。
天王寺が近くなってくると見えてくるのは先頃日本一の超高層ビルとなったあべのハルカス。近鉄の大阪阿倍野橋駅の駅ビル改築事業として日本一高いビルを目指して建設されています。高さは300mに到達し日本一のみならず世界一高い駅ビルとなるそうです。完成の暁には近鉄百貨店や大阪マリオット都ホテル、美術館などが入居する予定で、大阪デパート戦争に拍車がかかりそうです。
大阪まで関空快速に乗り、大阪から湖西線経由敦賀ゆき新快速に乗ります。わざわざ湖西線を経由するのは北陸本線の米原口に乗ったかどうか記憶が定かではないので、寄り道をしました。京都で座席に座れましたが、妙に車内が熱く感じます。夏だし混んでるしなあと思っていたら、乗車した12号車のみ冷房の効きが悪いと案内放送が入りました。今更じたばたしても仕方ないのでそのまま乗り続けましたが、送風機が作動していたのでさほどではなかったです。
琵琶湖北部の近江塩津で姫路行き新快速に乗り換えます。
さて、特急にまでのって行程に余裕を持たせたのには阪和線で気になる駅2つに下りるため。まずは紀州路快速に乗り1つ目の紀伊中ノ島駅で下車します。
何の変哲もない駅でしかも無人駅ですが、じつは屋根を支えている柱に使われているものが大変貴重なものなのです。レールを組み合わせていますが、このレールが近年の調べで官営八幡製鉄所(現新日本製鐵八幡製鐵所)の操業初期に製造されたレールであることが判明し、日本の重工業・鉄鋼史の面から非常に重要であると評価され、産業考古学会の推奨産業遺産に指定されたものです。実際に降りてみると駅にはそんな表示はありませんが、レールの織りなす造形美は見事です。またこの駅はかつて旧和歌山線と交差しており、駅舎や旧線路をまたぐガードにその当時の遺構が残っていて、鉄道ファン的にも注目の駅でもあります。
そしてもうひとつが大阪府に入ったところにある山中渓駅。この駅は関西随一の鉄道写真撮影ポイントで、春になれば桜並木が美しい場所でもあります。
大阪よりのホームで何本か電車を撮ってみましたが、線路のカーブ具合といいなかなかいいポイントです。 ただ昼間の快速系の電車は4両編成の短い編成なので、ちょっと物足りないですが。今度は春の桜の時期に来てみたいです。
山中渓から大阪府に入り、本日の宿泊先はユビスステーションです。いったん下車してホテルにチェックインをして汗を流してから駅へ向かい、関空快速に乗って天王寺へ。天王寺でゆかりんと待ち合わせをして、あべのキューズモールで夕ご飯を一緒に食べた後、特急はるかでユビスステーションへ戻ります。部屋でしばし過ごした後、ゆかりんを家の近くまで送っていきました。
御坊駅でいったん下車して昼食を仕入れます。そして駅へ戻って紀州鉄道に乗ろうとすると、列車はいったばかり。どうやら時刻表に掲載されていたダイヤから変更されたようです。仕方がないのでホームに入ってホームのベンチに座って昼食を食べていると、レールバスがやってきました。
こちらが紀州鉄道のレールバス。元々は1985年の北条鉄道開業時に導入されたフラワ1985型ですが、新型に交換されたので紀州鉄道にお輿入れしてきました。当時富士重工業がローカル線用にバスと共通の部品を使用した車両を開発し、国鉄赤字赤字ローカル線を引き継いだ第3セクター鉄道に納入しました。しかしバスと共通なので劣化が早く2000年代には軽快気動車に置換えられてしまいました。現在この紀州鉄道に残る2両が貴重な生き残り車両となっています。
その車両に乗りますが、冷房が効いているのかいないのかわからないぐらい暑い車内。一応冷風吹きだし口から冷風が出ているので冷房はかかっているのですが、それ以上に外板が暑くなっていうるようです。何の放送もなく発車。2軸車両独特の揺れを振りまきながら走っていきますが、途中案内もいっさいなく西御坊駅まで淡々と走りました。
西御坊駅周辺は歩いてみたい町並みが広がっていそうですが、暑いのと後の行程を考えて断念。折り返しの列車で御坊駅へ戻ります。これだけのローカル線が残っていることが奇跡ですが、元々不動産会社が鉄道会社の箔をつけたいがために買い取ったような路線ですので、しばらくはこのまま残るものと思われます。
御坊駅からは運賃も別払いになりますが特急くろしお号で和歌山までワープ。固い椅子に座るのが疲れてきたのと、今後の行程に余裕を持たせるために特急に乗りました。くろしお号は先頃運転を開始した新型287系電車でした。座席も厚みがありどっしりとした感じでさすがは特急と唸らせるぐらいの座り心地でした。有田のみかん畑を眺めながら特急の旅はあっという間にすぎ和歌山で下車します。