ヘアサロンうつのみや・オーナーのスポーツやヒーローもの、雑談ネタを徒然なるままに
こーじ苑
江夏の21球から30年目
今日の新聞に広島の元監督だった三村敏之氏が亡くなったという記事を
見て驚いたのだが、その三村がプレーしていた広島が初めて日本一に
輝いたのが30年前の日本シリーズ。
共に初優勝を目指すバファローズとのシリーズは最終戦まで もつれ込み
最後は広島が4-3で逃げ切ったのだが、故・山際淳司の‘江夏の21球’で
有名になった試合が行われたのが30年前の今日・79年11月4日である。
この年のシリーズはバファローズのホームとして開催された大阪球場で
スタートし連勝したものの、広島で行われたG3からは広島が3連勝し王手を
かける。
ところがG6では中2日で登板した井本の好投と打線の爆発で3勝3敗の
タイに持ち込んで最終戦を迎えた。
広島が2-0とリードして迎えた5回裏に21打席連続ノーヒットだった平野が
2ランを放って追いつくと、直後の6回に2アウトからヒットと水沼の2ランで
4-2と再び勝ち越し。
その裏に1アウト2・3塁から羽田の3塁ゴロで1点差にして4-3のまま9回
裏を迎えた。
広島は7回途中から登板した江夏が9回に先頭の羽田にヒットを打たれ
代走・藤瀬が盗塁に成功したばかりか送球が逸れる間にノーアウト3塁の
ピンチを招く。
ここで満塁策を取り代打の佐々木を三振に取った後、1番・石渡の2球目に
仕掛けたスクイズを江夏が見抜いてカーブで外して空振り。
当然のように3塁ランナーはタッチアウトとなると、最後は石渡を三振に
取って劇的な逃げ切りで初優勝を飾ったのだった。
両チームは翌80年もリーグ優勝してシリーズで再戦したが、広島で連勝
したバファローズが先に王手をかけたものの広島でのG6とG7で連敗して
広島の2年連続日本一になる。
そのためバファローズの監督だった西本幸雄はオリオンズ・ブレーブス
時代を含めて8度リーグ優勝しながら日本シリーズで勝てず‘悲運の名将’
と言われる事になった。
しかもバファローズは今から20年前のジャイアンツとの日本シリーズでは
3連勝しながら4連敗し、更に01年もスワローズ相手にホームで1勝1敗
スタートだったものの神宮で3連敗して4度ともシリーズで敗れているのを
見ると30年前に紙一重で優勝を逃したのが最後までたたった形だ。
とはいえ野球ファンとしては
永遠に語り継ぐべき名勝負の1つだろう。
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「近鉄のボンクラどもが、何しとんのや!」憤懣やるかたない福本さん、西本さんを慰めようとグラウンドまで下りていったそうです。西本さんは福本さんと顔をあわせると「すまんなあ、また負けてしもうた。けどウチの選手達にはまだ経験が足らんのや、アイツ等を責めんといてやってや。」と話されたんだそうです。時には鉄拳制裁までして選手を鍛え上げた西本さん、しかしそれは「選手を良い目に会わせてやりたい」という愛情の現われだった事が、良く判る逸話です。
先だって、楽天の野村監督が、CS第二ステージ敗退後、両チームの選手から胴上げされた事が、空前の事として語られていましたが、記憶が確かなら、西本さんも監督最後の試合だった近鉄vs阪急戦の試合後に、教え子だった量チームの選手達から胴上げされていたんじゃないかと思います。
悲運の名将と言われる事に対して、西本さんは「いや、自分は8回も日本シリーズの采配を振るえたのですから、幸運な男ですよ」と答えられたのだそうです。
プロ野球ファンが永遠に語り継ぐべき名監督、それが西本幸雄さんだと思います。
ハッキリ言ってマスコミはリーグ優勝へのリスペクトがない気がします。
日本シリーズのような短期決戦は勢いと運で勝てますが、長期間戦うリーグ優勝は本当に実力がないとダメですからね。
日本シリーズ出場8度でも十分な価値がありますよね。
81年の最終戦でしたね、西本さんへの両チームの胴上げは。
スポーツニュースでしか流れませんでしたが、あれは感動的な場面でした。