早いもので元2階級制覇王者の長谷川穂積がWBC:Sバンタム級
王者ウーゴ・ルイスに9R終了TKO勝ちし、5年ぶりの世界王者に
返り咲くと共に3階級制覇に成功して2週間が経つ。
残念な事に当日の長谷川戦は生中継がなく山中慎介-アンセルモ
・モレノ戦が7Rで終わった事から、1R・5R・8R・9Rの4R分が
ダイジェストでOAされた。
この日の私は山中戦の最中は用事で外出しており帰宅したのが21:00
前だったので中継終了後に録画したのを見たのだが、試合中は極力実況
のアナウンスを聞かずに見てKOで決着が付くと一気に長谷川戦まで早
送りしたのだった。
後から聞くとインタビューで山中は長谷川の勝利について話すなど
既にネタバレしていたらしく録画して見て正解だったわけで、生で見
られなくてよかったと実感した次第。
当然ながらコチラでは1日遅れでOAされたフルバージョンを録画
して見たわけで、こうなると生中継で見たかった感が強い。
かつて91年9月に辰吉丈一郎が8戦目でWBCバンタム級王者の
グレグ・リチャードソンにTKO勝ちした試合の生中継を見られなか
った片岡鶴太郎は、周囲の人間に絶対にネタバレしないように頼み込
こんで帰宅前まで成功していたのだが自宅の最寄の駅に着いて何気に
見上げた先に‘辰吉8戦目でタイトル奪取’という電光ニュースが目
に入ってしまった事があったらしい。
そういえば22年前に格闘技好きだったカットモデルの大学生にジョ
ージ・フォアマンが45歳で世界ヘビー級タイトルを奪回したマイケル
・モーラー戦のビデオを一緒に見る前にネタバレせずに済ませるか苦心
した事があった。
モーラーvsフォアマン戦は日曜日の午前中にOAされたのだがモデ
ルさんは当日コンパで丸1日家を空け帰宅したのが夜中で酒に酔って
何も見ずに寝たとの事だったから、ネタバレしないように‘私が行く
までスポーツ紙をはじめとした新聞やTVすら見ないように‘と厳命
して何とか奇跡の一瞬を見せる事ができたのを思い出す。
今ではインターネットの普及などで録画中継はネタバレしているた
め評判が悪いにも拘わらず日本の業界は‘見せてやる’的な感覚で録画
中継を続けているので視聴率が下がる一方なのは当然だろう。
だからこそ我々視聴者はネット絶ちをするなど知恵を絞ってネタバレ
を防がなければいけない。