高山我夢と藤宮博也の違いは・・・・

　ウルトラマンガイアにはガイアに変身する高山我夢と、アグルに変身する
藤宮博也がW主役といえる。

　最初に我夢を見た時はアナライズ担当という事もあり、妙にひ弱なイメー
ジだった。
　反対に藤宮は影のある孤独なヒーローというイメージ。
　人知れず隠れ家のような場所で黙々と筋肉トレーニングに励んでいる
シーンが印象深い。

　正直言って藤宮と我夢自体が戦えば、しっかり鍛錬している藤宮の方が
強いだろう。
　ところが藤宮は強さを求めるがゆえ、周りの仲間を遠ざけて一人孤独に
突き進む。

 　我夢の方は自分が決して強くないと分かっているからか常に仲間達に
囲まれているケースが多く、XIGに入隊後も大学の仲間であるマコトらに
アドバイスを求めたり協力を仰ぐシーンがあった。
‘明日なき対決’でも我夢が歪む星空を天体望遠鏡で見たのは、友人の
マンションの部屋でだ。

 　藤宮の場合は そんなシーンはない。
　藤宮はアルケミースターズですら‘友達ごっこの仲良しグループ’と酷評
している。
　藤宮は自らの能力に自信があるので‘群れなくても・・・’ という思いが
あるのだろう。
　自らの能力に自信があるがゆえに孤独になり、酒場で絡んできたような
チンピラ連中などを見下している傾向が強い。
　だからこそ地球を守るためには程度の低い人間など滅んでも仕方ないと
思っているのだろう。

 　我夢は藤宮ほど強くない事を自覚しているので仲間に頼るので、常に
仲間達から囲まれている。
　エリアルベースから追放された後も、堤チーフが心配して梶尾に我夢の
後を追わせているのを見ても‘放っておけない’ と思わせるタイプ。
　仲間に囲まれているので誰も失いたくないと考える。

　ひ弱と思われた我夢が意外な強さをみせるのも‘仲間を守りたい’と
いう強い思いがあるからであり、孤高の強さを持つはずの藤宮が意外な
脆さを見せるのも‘一人で戦わなければいけない’という思いが重圧に
なっていると思えるのだ。　

　玲子が

‘地球に選ばれたが為に苦しんで

自由を無くしている可哀相な人’

と藤宮に言う言葉が それを表している。　

　やはり仲間の存在は大きいのだ。