ピーキングは難しい!

 28年前の今頃の私は高2、所属していた西田川の野球部は夏の大会
前の大一番・市長杯の決勝を迎えていた。
 市内のライバル校だった田川との対戦。
 甲子園を狙っていた田川は練習試合では、対戦してもらえないが公式
戦の市長杯なら対戦できる。
 前年の秋も決勝で対戦し‘大差で負ける’という予想を覆し 6回まで0-0、
7回表に1点を先制されるが その裏に1点を返し 1-1。
 8回と9回に2点づつ失い1-5で敗れたが‘次に戦えば勝てるかも’と
思えた。

 そして迎えた春の市長杯決勝。
 またしても0-0で進むが6回表に1点を先行されたものの、 7回に追い
付き1-1のまま延長に。
 10回に2アウト満塁のピンチを凌いで迎えた11回に1アウト 2,3塁の
チャンスにカウント0-3までいったので‘満塁策を取って来る’と思ったが
直後に2ストライクを取られ2-3からスクイズを仕掛ける。
 しかしフライを上げて失敗し、サヨナラ勝ちとならず。
 日没引き分けで再試合となったが、雨続きで日程が合わず結局‘両校
優勝’になったのだ。

  ただこの試合が、このチームのベストゲームとなった。
‘田川相手に、ほぼ勝てたのでウチは強い!’と思ったのだが、それから
練習試合を4試合戦って3敗1分。
 夏の予選も強いけど勝てるはずの相手に何と1-9のコールド負け。

 一方でウチと最低の試合をしてしまった田川は、県予選を奇跡的に勝ち
進み何と甲子園に初出場してしまったのだ。 

 今にして思うと我が西田川は‘打倒・田川!’に燃えて、この市長杯の
決勝がチームとしてのピークになっていたので勝てないまでも引き分けと
いう結果に満足してしまったと思われる。
 それに対して田川は夏の大会にチームのピークが来たので、市長杯の
頃は不調モードだったのだろう。

 ちょうどサッカー日本代表が06W杯・ドイツ大会前の5月30日にドイツ
相手に一時は2-0とリードし、2-2で引き分けたものの大絶賛された。
 これで自信を持って臨んだはずが初戦のオーストラリア戦に 1-0から
逆転負けし、クロアチアとは0-0で引き分けたもののブラジルに1-4で
惨敗した。

 反対に日本と辛うじて引き分け酷評されたドイツは、本番ではグループ
リーグを1位通過しベスト4まで進出し3位に入った。 

 こういった例には枚挙にいとまがないぐらい、ピーキングというのは
難しい。

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