開催国キラー・トルコ

 サッカーのヨーロッパ選手権EURO・2008はグループリーグ最終戦を迎え、
決勝トーナメント進出チームが決まり始めた。
 今日扱うのがトルコ。

 トルコは02年の日韓W杯の決勝トーナメント初戦で開催国の日本を1-0
で下し、Qファイナルでセネガルにも延長Vゴール勝ちしてベスト4に進出。
 Sファイナルでグループリーグで逆転負けをしたブラジルに敗れたが、
3位決定戦では もう1つの開催国の韓国にも勝って 3位に入った。

 つまり共催の2カ国を 破ったのだ。

 私的にサッカーのトルコ代表を最初に見たのは、12年前の EURO・96。
 グループDでポルトガル・クロアチア・デンマークと同じグループに入り、
3連敗したのを見たのが初めて。

 4年後のEURO・2000に連続出場し、オランダと共催していたベルギーと
同じグループに入った。
 初戦でイタリアに敗れたものの2戦目でスウェーデンと引き分け、最終戦
で開催国のベルギーを1-0で下して1勝1敗1分でグループ2位となりベスト
8に進出したのだ。
 この事例を知っていたので、02年の日韓W杯のベスト16での対戦がトル
コに決まった時にメディアは‘これでベスト4が見えた!’などという楽観論
に浸っていたが、とてもそんな気にはならなかった。

 アンチ・トルシエが多くを占めていた日本のマスコミは、トルコから試合を
コントロールされて完敗したのを見て‘トルコに負けるとは・・・’と嘆き‘トル
シエ無能論’を垂れ流したのだった。

 その後のトルコはEURO・04と06ドイツW杯では予選敗退だったが、今回
2大会ぶりに出場してきた。
 そして何という事か、またしても共催の開催国・スイスと同じグループに
入ったのだ。

 初戦でポルトガルに敗れて迎えた2戦目がスイス戦。
 06ドイツW杯の予選で敗れた因縁の相手だが、スイスも初戦でチェコに
敗れているので負けた方がグループリーグ敗退となる一戦。
 開催国の意地にかけても負けられないスイスが先制するものの、トルコは
後半に追い付き ロスタイムに勝ち越して2-1で逆転勝ちしてスイスを8年
前のベルギー同様 開催国にグループリーグ敗退という屈辱を味あわせた
のだった。

 因みにスイス戦の勝利で息を吹き返したトルコは、最終戦でチェコ相手に
0-2から残り15分で大逆転勝ちしてベスト8進出を決めたのだった。

 やはりトルコは、ただ者ではない!

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