ああ、勘違い

 もう時効だから載せられるネタである。
 今から11年前の10月26日に見合いをした。  当時私は31歳、ボチボチ嫁取りの話が舞い込み始めた。 この時の話は昔からのお客さんが持ってきてくれたもので相手は同い年の一人娘。「両親が嫁に出し渋っているうちにいつの間にか30を越えたので地元でいい話はないか・・」という事で地元で顔の広いお客さんに相談したところ、私に白羽の矢が立ったというわけだ。  営業終了後に、そのお客さんと指定の喫茶店に行き席に着いていると見合い相手が来た。お客さんによれば両親も付いて来たらしいのだが私の位置から姿は見えず見合い相手を降ろすとそのまま帰ってしまった。 その日はいいムードで話が弾み2時間ほどドライブしたりして、その娘を自宅に送って帰る。  翌日紹介してくれたお客さんによると「相手は気に入ってたし両親も喜んでいた、父親は今度髪を切りに行くと言っていた」という事で上手く行くかなと思ったが数日後なぜかお断りで話は潰れてしまった。  ちょうどお断りの話が来る2日前に少し気難しいそうな新規のお客さんが来店、どちらかといえば常連客が多いので新規というと「ひょっとして見合い相手のお父さんか?」と思った。 しかも話を聞いていると見合い相手の住まいと同じ地域から来ているではないか!年配者のお客さんは基本的に父がカットするのでシャンプー&顔剃りに入るのだが技術者の人間性が仕事に出るという事は重々承知だったので「こりゃしっかり仕事せねば」といつも以上に気合を入れてシャンプーや顔剃りをしたのだった。

「あ~気持ちよかった」

と、そのお客さんは喜ばれたのでホッとする。
 ところが帰りしなに上着をかけようとしたら偶然名前が見えた、

なんと見合い相手の父親ではないではないか!  

見合いの話は潰れたが、それ以降もこのお客さんは今でも車で20分ほどかけて来店してくれている。本当にありがたいものだが、毎年10月になるとこの時の事をついつい思い出したしまうのだ。

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コメント
 
 
 
Unknown (まみ)
2006-10-30 05:14:13
良い勘違いでよかったじゃないですかぁ^^

お見合い相手の娘さんよりも、こちらのお客様のほうに、ご縁があったのですよ♪





 
 
 
書き込み御礼&レス (こーじ)
2006-10-30 15:07:15
>まみ様

 ホントそうですね。

 そちらの見合い相手と結婚していたらここまでウルトラに熱中できたかは分かりませんし、そうなるとまみさんを

はじめとしたみなさんとの出会いもなかったかも知れません。
 
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