日曜日の18:00からBS-1のスポーツドキュメンタリー:サガン奮闘す~J1
最小クラブの挑戦がOAされていたのだが仕事中のため じっくり見られなかった
ので、昨日の21:00からOAされた再放送を見る事にした。
ホームタウンの人口や年間予算に選手年俸など全てJ1最小という鳥栖が
今シーズンJ1参入チーム最高の5位に入るという快挙を演じたのは記憶に
新しいが、通常の現場サイドの話ではなく いかに地元の人達にスタジアムに
足を運んでもらい観客数を増やすかという営業サイドのドキュメンタリーだった
ので なかなか興味深かった。
地元の商店街の店にポスターを貼ってもらうぐらいは どこでもやっているだ
ろうが、次の対戦チームのホームに乗り込んで営業活動をしてアウェーサポー
ターを歓待するという発想は意外だったし これなど大都市のビッグクラブでは
絶対にやらない事だろう。
こういう姿勢を見ていて思うのが地域密着のサッカー文化というのが しっかり
根付いているという事。
つまり‘強い’から応援するのではなく‘地元のチーム’だから応援するわけで、
これこそが文化といえるものだろう。
これを見ていて思い出したのが忘れもしない8年前に起きたプロ野球の再編
騒動で、引き金となったバファローズとブルーウェーブの球団合併という醜態の
理由が赤字経営に耐えられなくなったというもの。
バファローズのスポンサーである近鉄関係者が
‘いくら招待券をばら撒いても来場数が増えるのは その時だけ’などと言い訳
していたが、彼らに鳥栖の関係者の姿勢があったかどうかは はなはだ疑問
だし‘赤字を出しても親会社が何とかしてくれる’という親方日の丸体質その
ものだ。
サッカー以外の日本のシニアスポーツは企業の宣伝目的のために利用されて
いたわけで当事企業に何の恩恵もない者にとっては よほど強いか華のある
スター選手がいない限りチームが勝とうが負けろうが関心はないし企業の庇護の
下でやっているので観客動員が伸びなくても深刻にならなくてよかった。
ところがサッカーの場合は地元と密着しているので街の住人がチームを支えて
いるという意識で運営するのでチケットなどが売れないと死活問題なので選手
達だけでなく運営するフロントも必死にチケットを売ろうとするわけだから いい
アイデアが どんどん出てくるのも当然だ。
こういう姿勢は鳥栖だけでなく地方都市の新潟などもやっていると思うのに対し
‘チケットの売れ行きが悪いから本場所の開催地を移すか’などと戯言を平気で
言う大相撲や、プロ野球の関係者達が いかに殿様商売をしているのかが分かる。