Episode 13:予知者 ・イラストレーター

 ウルトラマンが1シーンのみの登場で、しかも まともに戦わないという異色
のEP。

 最愛の恋人・リコの死を引きずる孤門を‘心が弱い奴ほど いたぶりがいが
ある’と言いながら、 これでもかと徹底的にいたぶる溝呂木の凶悪性が見事
に描かれているし‘人間が壊れていく様を見るのは面白い’というセリフが
印象的。

 そしてタイトルに登場するイラストレーター・吉良沢 優と松永管理官の会話
からビーストが どこから来たのかという事や、来訪者達や忘却の海・レーテ
など後々に重要な意味を持つ用語も登場する。

 ‘世の中には自分の力では どうする事もできない事がある。
 この残酷な現実に僕は ただ立ち尽くすしかなかった。
 だがそのとき僕は まだ知らなかったのだ。
 これが悪魔の戯れのほんの始まりに過ぎなかった事を’

 リコと出会いデートしていた動物園で孤門は傷心に浸り、母親に電話して
‘田舎に帰るかもしれない’などと話す。
 その様子を遠くからM・P達と溝呂木が監視していた。

 最愛の恋人・リコが自分と出会ったばかりに一家全員が殺されファウストに
されていたという事実は孤門にとって重過ぎるのは当然だろうし、絶望感に
苛まれるのが 丁寧に描かれている。

 ‘この光を見ていると何故か心が落ち着く。
 微粒子の囁きを聞いているような穏やかな気持ちになれる’ とイラストレー
ター・吉良沢は松永管理官とニュートリノの光が反応する施設で話をしていた。
 そして‘斎田リコの一件は彼等、すなわち来訪者達も注目している’と
言うのだが・・・・・・

 そして動物園で孤門に溝呂木が声をかけて挑発するのを察知し

 ‘どうやら第2幕の始まりだ’と言う。

 松永管理官が
‘溝呂木は孤門がナイトレーダーの隊員になるというのを知っていたのか’と
吉良沢に尋ねると予知能力を授かって自分の死の時期まで知ってしまった
古い神話の怪物・サイクロプスの悲しみの話をする。

 という事は溝呂木も予知能力を持っているのか・・・・・・ 

 ‘全てはこの光が降り注いで来た時に始まった’
‘2万8千光年の彼方、M80さそり座球状星団で起こった超新星爆発。
 その光の到達と共にビーストも現れた。
 ビーストの体がアクティブになった時に発せられる振動波は超新星の残骸
から今も降り注ぐ特殊なニュートリノに反応しているのでしょう。
 このままでは いずれ誰かが忘却の海を知り、辿り着くだろう’という管理官
に対し吉良沢は ‘レーテの開放、それが好ましい事かどうか分からない’と
応える。

  NRではクロムチェスターのタンクバージョンであるメガキャノンチェスター
へのフォーメーションチェンジの説明を隊長がしていた。
 βのメガキャノンにγのメタルジェネレーターを接続する事でストライク
チェスターに比べパニッシャーの威力が25%もアップするらしい。

 とはいえ、この席に孤門がいないのを隊員達は不振がるが、隊長は今の
状態では任務には就けないという判断で孤門に休暇を与えたという事。
 しかし凪は‘そういう弱い心に溝呂木が付け込む’と孤門を心配する。  

 案の定 溝呂木は孤門を挑発し格闘戦の末に倒し、あっさり孤門をダーク
フィールドに連れ去る。
 ダークフィールドの中で孤門はリコに会い、両親に挨拶をするのだが実際
にはのっぺらぼうの人形で そのリコもあっさり消える。
 そして今度はリコが死んだ時の事を再現されたり、リコと思ったバラバラに
なった人形を抱いて泣いたり、ナイトレーダーの隊員達からなじられたりする
など溝呂木から いたぶられ放題。  

 孤門が消えた動物園に駆けつけた凪に溝呂木が語りかける。

 ‘人間が壊れていく様を見るのは楽しいぞ。
 オレは悪魔・メフィストの力を得た。
 この力でお前達全員をズタズタにしてやる’  

 ダークフィールドの中で絶望感に苛まれていく孤門を闇の波動が覆い尽く
そうとする。
 その様子をストーンフリューゲルの中で察知した姫矢は

‘ダメだ孤門、闇に囚われるな’と言いながらウルトラマンに
変身。

 ダークフィールドに現れたウルトラマンは光で孤門に取り付いた闇の波動
を取り去った。

 ‘光を失うな孤門’  

 しかし‘異層の干渉もそこまでだ’と言いながら溝呂木は光を跳ね返し、
凪に‘孤門は返してやる、まだまだ遊びがいがある’と言うとダークフィールド
から孤門は凪のいる動物園に戻ってきた。 

 ダークフィールドで凪達から嘲笑されていた孤門は怯えるが、凪は孤門に
平手打ちを喰わせ‘本当に彼女の事を思うならビーストを憎み、その
憎しみを力に変えろ’
とアドバイスして隊への復帰を促した。

  つい先ほどまでダークフィールド内で凪以下の隊員達からいたぶられて
いただけに、動物園に戻って凪を見た時に思わず怯える孤門のリアクション
が細かいし、まさしく壊れかけている感じなのだ。

 気を取り直した孤門が冒頭で家族の集合写真を撮った一家に挨拶を
されて別れ、めでたしと思いきや・・・・・

  その夜リコ一家同様、この一家もビースト・ノスフェルから
襲われるのだった。  

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 平成ゴジラは ... クリスマスプ... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。